22人目の賢者の魔法使い2【魔法使いの約束】 (ページ34)

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83話ページ34

シノ「手柄を立てる好機だ。都に行く」

カイン「俺も行く。アーサー様にお知らせしなければ」

ヒースクリフ「俺も行くよ。スノウ様とホワイト様は？」

スノウ「もうすぐ、日没じゃ。日が沈めばオズは魔法が使えん」

ホワイト「オーエンがいない今、ミスラを説得する。賢者は我らと共に説得に当たってくれ」

賢者様「わかりました」

スノウ「ありがたい。どうも最近、ミスラは不機嫌じゃからのう」

ホワイト「寝不足のせいじゃろう。夜更かしばっかりしおって……」

ヒースクリフ「わかりました。ノワは？」

『オーエン探してくるよ。協力はしてくれない方が高いけど、場所の把握だけでもしておければ、安心でしょ』

スノウ「なんと、良い子じゃ！ノワ」

ホワイト「頼んだぞ、オーエンの説得は」

『結構難しい頼みだけど。それ』

……オーエンの居そうなところ……

どこだったかなあ

賢者様「カイン、ヒースクリフ、シノ、ノワ、頼みます」

シノ「行ってくる」

ヒースクリフ「賢者様もお気をつけて！」

カイン「側についていられず申し訳ない。都のことは任せてくれ」

賢者様「わかりました。よろしくお願いします！」

『賢者様、オーエンについては期待しないでくださいね。多分、説得はできないので』

賢者様「わかりました。オーエンがどこにいるかだけでも知れれば、私は大丈夫なので」

──数分後

『……いた』

オーエン「……何？説教でもしに来た？」

『しない。めんどうくさい』

オーエン「じゃあ、何？わざわざ僕のところに来るなんて」

『別に』

オーエン「……そう。……おまえも、僕の奇妙な傷見たんだよね」

『見たけど……。何』

奇妙な傷についてわざわざ見たかどうか、聞いてくるのってなんだ？

怖いんだけど？

オーエン「騎士様とか、シノ、ヒースの言ってたことって全部本当なの？」

『本当だよ。それに、カインに目を返そうとしてたらしいし』

オーエン「は？返すわけないだろ。僕が」

『しかも魔法でじゃなくて、物理的に抉りとって返そうとしてたらしい。そのせいで目が充血してた。血も出てたし』

オーエン「……本当に？」

『だから、嘘つかないって。こんなことで。本当に記憶ないんだね。あの状態の時』