82話 ページ33
スノウ「なんと……。オーエンの奇妙な傷は、人格が変わってしまうということかの?」
ホワイト「もしくは、本来の……」
オーエン「馬鹿馬鹿しい。もっと、ましな話を聞かせてよ」
カイン「湿った暗い場所っていうのは?」
オーエン「…………」
カイン「絵本があったって言ってたぞ。騎士が困った人を助ける……」
オーエン「知らないね」
スノウ「どこへ行く、オーエン!」
ホワイト「そなたの協力が必要じゃ!大変なことが起きるぞ!」
オーエン「なら、尚更協力しないよ。大変なことが僕は大好き。悲鳴と、血飛沫と、恐怖で、世界中がおかしくなればいい」
カイン「オーエン……!」
あー、どっか行っちゃった
まあ、この近くにはいるんだろうけど
カイン「クソ……。いいところだったのに……」
ヒースクリフ「だけど、重要な手がかりを聞き出せたよ。ニコラスを問い詰めればわかるはずだ」
シノ「スノウ、ホワイト。トビカゲリの正体は?」
スノウ「《兆しのトビカゲリ》じゃ」
シノ「《兆しのトビカゲリ》……?」
ホワイト「太古の昔に封じられた魔術……。死せる都の祝祭じゃ」
スノウ「滅びた都の死者たちを蘇らせ、生きとし生けるものを糧として与える、大がかりな召喚術でもある」
ホワイト「《兆しのトビカゲリ》は、その祝祭のはじまりを知らせる鳥じゃ」
スノウ「《兆しのトビカゲリ》の出現時期からして、今夜には死者が蘇るじゃろう」
カイン「……なんてことだ……。だが、月蝕の館で行われたのは、月の召喚術じゃないのか?」
スノウ「生贄ではなく、古い人骨を贄にしておったじゃろう。そのせいで変容してしまったのじゃ」
ホワイト「ニコラスも市民を守る軍人じゃ。生きた人間は集められなかったのじゃろうな」
なるほどな……
流石にあのニコラスにも情があったか
ヒースクリフ「でも、西の魔法使いの話では、世界中で同じような儀式が行われたって……」
シノ「実際に生贄を使った奴らもいるだろう。ノーヴァとかいう奴が、影で煽動したのかもしれないな。スノウ、ホワイト。死せる都の祝祭を止めるにはどうすればいい?」
スノウ「媒介にされた、月の石を探すことじゃ」
ホワイト「月の石を浄化しない限り、やがて《兆しのトビカゲリ》は実体を持ち、死者たちが徐々に蘇り始める」
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佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月23日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月22日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続きを早く見たいです! (1月21日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - すごく良かったです!更新頑張ってぐださい!楽しみに待ってます! (12月29日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
佐倉紗南 - 続編おめでとうございます!続きを早く見たいです! (12月27日 0時) (レス) id: 15080ca098 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:紅玲 | 作成日時:2023年12月24日 21時