22人目の賢者の魔法使い2【魔法使いの約束】 (ページ13)

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62話ページ13

スノウ「ちと、心配なので尾行するでの」

ホワイト「賢者もゆるりと楽しんでおれ」

賢者様「はい、わかりました」

さて……私もどうしようかな。これ

何もすることないんだよな。話す相手もいないし

適当に外歩いてこようかな

──数時間後
─バルコニー

ミスラ「何をやっているんです？」

賢者様「ミスラ……」

アーサー「オズ様……。オズ様が中央の塔の修復を行ってくださるのですか？」

『オズが協力するの？珍しいこともあるもんだね』

賢者様「アーサー、それにノワも……。はい、そうなんです」

ミスラ「面白い。ひとつ見学させてもらいますよ」

オズ「口に物を含みながら喋るな」

ミスラ「これ、硬いんです」

アーサー「ミスラ。貝の殻は食べずに残していいのだぞ。吐き出しなさい」

ミスラ「どうして？欲しいですか？欲しいと言われると、食べたくなりますけど」

アーサー「そうか……？ホタテの殻が歯に悪くないといいのだが……」

ミスラ「だんだんビスケットのような気がしてきました」

『……ミスラ、口血塗れになるよ。そもそもビスケットみたいに食べれる硬さではないでしょ』

でも……ミスラって食事してる時よく口血塗れにしてる気がするな……

食べなくていいものまで食べるからな……

オズ「おまえたち、黙っていろ」

アーサー「す、すみません！」

ミスラ「わーわーわー」

オズ「《ヴォクスノ……》くぅ……」

賢者様「お、オズ！？」

アーサー「オズ様！？」

オズ「くーくー……」

『嘘、寝てるじゃん……』

賢者様「ね、寝ないでください！ちょっ……。重いんですけど！」

ミスラ「何やってるんですか、あの人」

『知らない。寝てる』

ミスラ「それは見たらわかりますよ」

オズが寝るって……結構危ないけどね

この場に置いてオズの命を狙ってる人がいるわけだし

アーサー「オズ様、オズ様！しっかりなさってください！」

オズ「…………。ここは……。そうか、中央の城か。中央の塔の修復を任されたのだったな。口だけ達者な、他力本願な若造に」

ヴィンセント「……私のことか」

オズ「いたのか。まあいい。《ヴォクスノ……》くぅ……」

アーサー「オズ様……！」