MTC26 ページ27
『ええ、そうですね。お店として問題がないなら、傍に居ることは構いませんよ。いいよね？銃兎』
銃兎「ええ。構いませんよ」
アミリア「なら、いいんだけど。迷惑を掛けるようだったら、呂駒呂かアタシに言って頂戴」
優「め、迷惑掛けないように気をつけます」
銃兎「ええ、そうしてください。まあ、左馬刻も理鶯も気にしていないようですしこれまで通りなら問題ありませんよ」
カラン
理鶯「すまない、待たせたようだな」
銃兎「来ましたか。理鶯……それに貴方は」
警備員の男「どうも。いつかはすっかり迷惑掛けちまって悪かったな」
理鶯「あれから少し、こいつと話をしてな。銃兎とAにも話を聞いてもらいたいと思い、連れて来たぞ」
『なるほどね。合わせたいやつっていうのはこの人のことだったんだね』
理鶯「では、すまないが小官にした話をもう一度聞かせてもらえないだろうか」
警備員の男「ああ、いいぜ。と言っても、大した話じゃないんだが、この兄ちゃんが、夜勤の話を聞きたいっていうからさ。別に日中の警備と変わったことをするわけじゃねぇんだけどよ、思い返すと少しだけ上のやつがピリピリしてたかな」
「あとは、夜間だってのに荷物の出し入れが頻繁だったぜ。俺たちはそれが何かは知らねぇが、ちらっと見た感じだと、かなり大きなコンテナだったな」
銃兎「コンテナ……？それはたとえば、クレーンなどで吊るすような大きさだったということでしょうか」
警備員の男「ああそうだな。人の手で運ぶようなもんじゃねぇよ。実際、荷運び用のトラックを使ってたしな」
銃兎「なるほど……」
『そうですか…なるほど…』
警備員の男「ああ、それからさっき【日中の警備と変わらない】って言ったけどよ倉庫の中で警備してるっていうよりは倉庫に近づくやつが居ないか見てるって感じだったぜ。まあ、どっちも守ることには変わりないんだけどな」
銃兎「人払いをしての荷運びね……。なるほど、よくわかりましたよ」
警備員の男「あっ……そういや、あんたらは警官だって言ってたよな？な、なあ。いまのことを喋ったからって俺が捕まったりしないよな！？」
『いえ。貴方の話した内容に、違法な事象が含まれていなければ捕まえる理由もありませんよ』
警備員の男「……う。そ、そうか」
銃兎「何か心当たりでもあるんですかねぇ？」
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作者名：紅玲
| 作成日時：2020年11月7日 13時
