貴方の声が聞きたくて ページ11
正門side
「お姉ちゃんと引き剥がしてもうて、ごめんなぁ。」
明らかに怯えている雨宮さんにそう声を掛けると
彼女はふるふる...と首を横に振った。
大丈夫という意味やろうか？
そう、俺は雨宮さんに会うてから１回も彼女の声を聞いてへん。
過去になんかあったんか俺が純粋に信用されてへんのか...
その辺は定かやないけど。
とりあえずすることも無いので雨宮さんをじーっと見つめてみると
きょとん？
と首を傾げる彼女。
...可愛いやんかぁ、ずるいわ〜。
かなり整ったお顔しとるし一つ一つの所作がまた可愛らしい。
「お姉ちゃん居らんの寂しい？笑」
そう声をかけてみれば小さく頷いてから小さな欠伸をする彼女に
「寝てもええよ？」
と声を掛ける。
すると、安心したような顔に変わって俺の肩に頭を乗せて、夢の世界に入っていった。
...可愛ええ。
これくらいは許されるかな？と優しく頭を撫でてやると
「んみゅ...」
と、気持ち良さそうな声。
こんな形になってもうたけど、初めて聞けた彼女の声に頬が緩むんを抑えられへんかった。
そんな時
「お迎えに上がりましたー！」
と、有栖川さんの声。もうそんな時間なんかぁ。
「入ってええよ〜。」
雨宮さんの体勢的にも動くことが出来ず声だけで部屋に迎え入れる。
「わ！？麗衣何しとん！」
入ってくるなり驚いた表情を浮かべる有栖川さん。
「ふぇ？」
有栖川さんの大声に起きてしまったのか雨宮さんは少しビクッとした表情。
「とりあえず、麗衣のこと回収した方がええですよね！うわぁぁごめんなさい！」
ほんまにこの子はしっかりしとるなぁ笑
「全然ええよ〜。雨宮さんも有栖川さんもまたいつでもおいで？笑」
そう余裕そうに微笑みながらも肩から離れた温もりが無くなったことに寂しさを覚え
俺の心臓が鳴りっぱなしやったんは気付かへん振りをすることにしておく。
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咲良(プロフ) - 絶対完璧さん» わぁぁ嬉しすぎるコメントありがとうございます ！！！亀更新ですが楽しんで頂けると嬉しいです〜！ (2022年11月3日 1時) (
レス) @page42 id: e03173b876 (このIDを非表示/違反報告)
絶対完璧 - 面白いです!続き待ってます (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9c542e42dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲良 | 作成日時：2022年8月27日 12時
