▽続き ページ31
正門side
誠也くん、有栖川さんに会ったから出ていったわけやないんや…？
てっきり、女の子が家に来たから出ていったんやと思っとった。
有栖川さんはぽかーんとしとるし、ほんまに会ったことないんやろなぁ〜
小「でもほんまにどうしようなぁ」
そう肩を竦めるこじけん。
俺がボーカルやってもええけんけど、というか誠也くんが抜けてからはそうしてんねんけど
この曲は暗黙の了解で避けてきた、というようなところがある。
久しぶりに弾きたい気持ちもあって
俺は有栖川さんがこの曲を提案してくれた時嬉しかってんけど
やっぱりリチャくんからしたら、誠也くん抜きでこの曲をやるんは、気持ちええもんやないと思う。
正「有栖川さんごめんな、他の曲でもええかなぁ？」
そう手を合わせてごめんとすると
「もちろんですもちろんです、こちらこそごめんなさい…！」
なんて、なんも悪ないのに謝ってくれる。
福「…みんなでボーカルするとかはあかんのかな。」
大晴がふと呟く。
福「俺らずっと誠也くんに依存して、誠也くんがおらんとこの曲は出来ん、この曲も出来ん。って。
誠也くんは優しいから『ファンの子らが…』なんてゆーてくれたけど、ほんまはそんな俺らやから、誠也くんもおらんくなってしまったんちゃうやろか…？」
核心を突かれた気がした。
そう、俺らは誠也くんがおる時も
『この曲は誠也くんの歌声に合わんから無理やな』
『最近誠也くんの喉の調子悪いからライブ減らそか』
なんて、全てを誠也くんの歌声に依存してきた。
俺やって晶哉やって、他のみんなやって
歌えへん訳やないのに。
お客さんが少ない日は
『誠也くん調子悪かったからなぁしゃあないわ〜』
なんて、無意識下で誠也くんのせいにした。
ほんまは俺らのせいで…
大晴の言葉にメンバーそれぞれが思い詰めていたその時
「え…誠也さん？誠也さんが、末澤さんなんですか…？」
戸惑うような声を上げた有栖川さん。
そうやでと大晴が頷くと
「正門くんごめんなさい、私会ったことありました…
誠也さんがシェアハウス出ていったん、私のせいです。」
やっぱりかぁ〜
誠也くん、意地になると折れへんところあるからなぁ
正「有栖川さんは悪ないよ」
それだけ言って彼女の頭を撫でた。
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咲良(プロフ) - 絶対完璧さん» わぁぁ嬉しすぎるコメントありがとうございます ！！！亀更新ですが楽しんで頂けると嬉しいです〜！ (2022年11月3日 1時) (
レス) @page42 id: e03173b876 (このIDを非表示/違反報告)
絶対完璧 - 面白いです!続き待ってます (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9c542e42dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲良 | 作成日時：2022年8月27日 12時
