▽続き ページ24
福本side
うわ、ほんまにびっくりした。
急に後ろからAに抱きつかれるから、緩む頬を抑えるのに必死だった。
そりゃあ幼なじみやし、小さい頃は一緒にお風呂も入ったりしたで？
でもやっぱり俺らはもう大学生なわけで
バックハグなんかされたらそりゃあ期待してまうわけで。
でもほんまは分かってんねん。
Aにそんな気は一切ないのも、
軽音サークルに連れて行ってもどうせ俺はAの視界に入らんことも。
それでも、頑張って少しは上手くなったベースを見て欲しいのはAやから
勇気をだして誘ってみた。
ほんまに来てくれるなんて思わんかったけど。
「着いたで、行こ！」
わざとらしく大袈裟にAの手を取ると
ほんのり赤く染まる頬。
やめてや、そんな顔されたら期待してまう。
「何じーっと見てるん笑 行くんやろ？」
Aはそう言って俺の手を引っ張ってドアをノックした。
『はーい、どなた〜？』
中からまっさんの声がする。
「大晴〜！」
そう叫ぶと
『お前は勝手に入ってきいや笑笑』
といいつつもドアを開けてくれる優しいまっさん。
おぉ、有栖川さん！見学〜？と、Aをなんの躊躇いもなく中に入れる。
そんな些細なことにですら
「仲良いんや……」
モヤモヤしてしまう。
Aが
少し忘れもの〜！と、外へ出ていくと
「大晴は俺らがシェアハウスしてること知ってるん〜？」
まっさんが脳天気な声で俺に問いかける。
「おん、知っとる。Aにさっき聞いたで。」
ごめんなぁ彼女が男と住んでるなんて嫌やんなぁ
なんて申し訳なさそうに声をかけてくるまっさん。
……ん？彼女って何？
「ん？有栖川さんと付き合ってないん〜？」
「まだ付き合ってへんよ。」
と言いつつも
そっかぁカップルに見えるんかぁと頬が緩む。
「まだってなんやねん！笑」
と後ろからAの声が聞こえてくる。
「青春やなぁ〜」
なんて、ちょっと的はずれなことを言うまっさんにチョップを入れてから
俺はベースを取り出した。
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咲良(プロフ) - 絶対完璧さん» わぁぁ嬉しすぎるコメントありがとうございます ！！！亀更新ですが楽しんで頂けると嬉しいです〜！ (2022年11月3日 1時) (
レス) @page42 id: e03173b876 (このIDを非表示/違反報告)
絶対完璧 - 面白いです!続き待ってます (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9c542e42dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：咲良 | 作成日時：2022年8月27日 12時
