シェアハウスは突然に… ページ1
Aside
久々にスッキリと目覚めた朝。
少し浮かれ気分のまま部屋を出て階段を降りると
スーツケースに大量の荷物を詰め込む母の姿。
「おはよ」
そう声をかけると
「あら、おはよう。」
とふわっと微笑む。
私はこんな普通の日常が好きだ。
だからこそ気付いてしまう、いつもと何かが違う。
どこか母が慌ただしいし休日なのにいつもソファーで新聞を読んでいる父がいない。
「どしたん。旅行でも行くん?」
紅茶のパックを開けながらそう聞くと
「旅行じゃないわよ〜転勤!」
母がパスポートをスーツケースに入れた瞬間に悟った。
海外転勤か〜!ドラマで見るやつやん!
「うちも荷造りせな〜」
と呟くと
「何言うとるん?あんたは日本におるんやで?」
……は?
「あんた大学入ったばっかりなのに連れて行けるわけないでしょ〜。麗衣だってやっと高校に通えるようになったのに〜。」
麗衣っていうのはあたしの一個下の妹。
容姿端麗な高校3年生。
高校1年生の時怖いおじさんに誘拐されて、それがトラウマでしばらく学校に行けてなかったんだけど
最近やっと学校に行けるようになったみたい!
そんなに妹が美しくて嫉妬せえへんのかって?
当たり前やん、あたしは麗衣が大好きで自慢の妹なんやから♡
聞くところによるとあたしたちはこれからシェアハウスに住むらしい。
もちろん困惑しかないけれど
シェアハウスでのガールズトークとかにちょっと憧れがあったりして
少しだけ胸を高鳴らせるのでした。
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咲良(プロフ) - 絶対完璧さん» わぁぁ嬉しすぎるコメントありがとうございます !!!亀更新ですが楽しんで頂けると嬉しいです〜! (2022年11月3日 1時) (レス) @page42 id: e03173b876 (このIDを非表示/違反報告)
絶対完璧 - 面白いです!続き待ってます (2022年10月27日 16時) (レス) id: 9c542e42dd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:咲良 | 作成日時:2022年8月27日 12時