濃藍の空を眺めーsgfkー ページ14
悲恋です。
苦手な方はご注意を。
fkr side
久しぶりに2人きりで会った今日。
「ごめん。別れよう。」
そう告げられたんだ。
別れが近いことは、なんとなくわかっていた。
お互いに仕事があって、須貝さんは研究もあって。
最近は2人で会うことも、電話することもなく、
唯一、1日数件のメッセージのやりとりだけ。
忙しいなんてただの言い訳だけど、
それをきっかけにすれ違ってしまったことは確かで。
気持ちはまだ残ってる。
でも、このまま繋ぎ止めるなんて出来ない。
好きな人には幸せであって欲しいから。
だから、
「…わかりました。」
そうやって心に嘘をついて言うしかなかったんだ。
すると貴方は、
「じゃあ…今までありがとうな。」
なんて、苦しそうな顔をして言うから、
「こちらこそ、ありがとうございました。」
俺は、そう言って立ち去るしかなかった。
だって、そんな顔されたら期待しちゃうから。
まだ好きでいてくれてるんじゃないかって。
それが、数時間前の出来事。
今は、家に帰ってきて随分と時間が流れたはずだが、
何をする気も起こらず、悶々と考えている。
どうすれば別れずに済んだのか。
無理してでも会っていたら、せめて電話していれば。
なんて、意味のないタラレバばかり。
覆水盆に返らず。
1度した失敗は元には戻らない。
本当にその通りだ。
もう、昔の2人にはきっと戻れない。
少しでもこの鬱々とした気分を晴らそうと、
ベランダに出て、暗くなった空を眺める。
晴れた夜空には星が瞬き、月が輝く。
須貝さんは太陽のような人だったから、
月の静かな輝きが切なくて、気づけば頬を伝う雫。
夜空は、あなたを失った今の俺みたいで。
貴方を想い涙することを、今は許して下さい。
明日からは、前を向いて歩くから。
貴方が大好きでした。
別の誰かと幸せになって下さい。
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レイ(プロフ) - 雫石さん» お気遣いありがとうございます。楽しんでいただける作品を書くために体調を万全にして戻ってきますので、これからもよろしくお願いします。 (2020年11月8日 22時) (
レス) id: 91e1dda27d (このIDを非表示/違反報告)
雫石(プロフ) - レイ様はじめまして。この作品がとても好きで更新を楽しみにしている1ファンでございます。体調の回復心よりお祈り申し上げます (2020年11月8日 13時) (レス) id: e622edf432 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年10月20日 0時
