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気持ちを伝えるか否か。
悶々と考え過ごす日々。
そんなある日、生徒会書記を務める同級生の林に
放課後、生徒会室に向かう途中で呼び止められる。
そして、近くの空き教室へ連れられる。
訳のわからないままついていく俺。
そして、教室に入ってドアを閉めたあと、
林が話し始める。
「こうちゃんってさ…、山本先輩のこと好き？」
「えっ？なんでそれを？」
誰にも言ったことのない先輩への想いを
言い当てられ、明らかに動揺してしまう。
「だって、こうちゃんわかりやすいから。」
俺って、そんなわかりやすいのか…。
思いがけずダメージを喰らう。
「でも、なんで急にそれを？」
きっと林はずっと前に気づいていたはずだ。
なのに、なぜ今それを聞いてきたのだろうか。
「生徒会解散して、先輩との繋がりなくなる前に、
気持ち伝えなくていいの？」
「伝えたら、もう今みたいに話せなくなる。
…そうなるのが怖くて言えないんだよっ！」
思わず、言葉に感情が乗ってしまう。
感情的な俺に対して、冷静な林はこう告げる。
「本当にこうちゃんはそれでいいの…？
告白したあとどうなるかはわからないじゃん。
伝えずに後悔しても、後の祭りだよ？」
そうだ。
告白したあとどうなるかは先輩の決めること。
伝えずに後悔を抱えながら生きる方がきっと辛い。
「確かにそうかもな…。
林、ありがとう。山本先輩に気持ち伝えるよ。」
「そうか。頑張れよ！」
「おう！」
林に背中を押されて、漸く決心がついた。
生徒会が始まる時間が迫っていたことに気づき、
2人とも急いで生徒会室へ向かい、仕事を始める。
そして、仕事が粗方片付いたころ。
「山本先輩！」
「こうちゃん、なにー？」
「あの、今日一緒に帰りませんか？」
思い立ったが吉日。
今日伝えようと決意した俺は、
山本先輩と2人きりになろうと試みる。
「いいよ、一緒に帰ろう。」
そう返事をくれて、
「急に呼ばれるから何かと思ったよ。」
なんて言いながらケラケラ笑う山本先輩。
そんな先輩を見ていると、
胸がキュッと締め付けられる。
これからこの恋にケジメをつける。
もう先輩の近くには居られないかもしれない。
そう怖気づいてしまうことに変わりないけど。
もう決めたことだから。
そうやって無理矢理怖さを押し込めて、
残りの仕事に取り組むうちに今日の仕事が終わる。
そして気持ちを伝えるときが迫る。
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レイ(プロフ) - 雫石さん» お気遣いありがとうございます。楽しんでいただける作品を書くために体調を万全にして戻ってきますので、これからもよろしくお願いします。 (2020年11月8日 22時) (
レス) id: 91e1dda27d (このIDを非表示/違反報告)
雫石(プロフ) - レイ様はじめまして。この作品がとても好きで更新を楽しみにしている1ファンでございます。体調の回復心よりお祈り申し上げます (2020年11月8日 13時) (レス) id: e622edf432 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年10月20日 0時
