夜色reset −no side− ページ2
陽が落ちるのが早くなり、肌寒くなる。
そんな季節。
オフィスからの帰り道も真っ暗で、
どこか寂しい秋の訪れを感じずにはいられない。
空には誰を照らすこともない月がただ輝く。
その風景を味わいたくなって、
いつもはただ通りすぎるだけの公園へ寄ってみる。
街灯に照らされながら遊歩道を歩いていると、
頬に当たる風は冷たく、
歩いて熱を持つ体には心地よい。
夜の誰もいない公園は、自然が広がるこの広い空間を独り占めできる贅沢感であふれている。
ふと、ベンチを見つけたので腰をかけ、
カバンからペットボトルを取り出す。
そして、キャップを開けて飲みながら空を眺める。
都会の公園では星があまり見えないからこそ、
月がより輝いて見える。
「綺麗だなぁ。」
と、思わず声が出てしまう。
いつもは日々の喧騒に飲み込まれて、
こんなにも綺麗な景色があることを忘れてしまう。
今日、この公園へ寄り道をしていなかったら、
この夜空の美しさを思い出すことはなかっただろう。
たまには寄り道も悪くないななんて考える。
この風景を目に焼き付けておこう。
また忘れることのないように。
また明日も頑張ろう。
そう決意し、立ち上がって帰路に着く。
大事なことを思い出せた帰り道のお話。
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レイ(プロフ) - 雫石さん» お気遣いありがとうございます。楽しんでいただける作品を書くために体調を万全にして戻ってきますので、これからもよろしくお願いします。 (2020年11月8日 22時) (
レス) id: 91e1dda27d (このIDを非表示/違反報告)
雫石(プロフ) - レイ様はじめまして。この作品がとても好きで更新を楽しみにしている1ファンでございます。体調の回復心よりお祈り申し上げます (2020年11月8日 13時) (レス) id: e622edf432 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レイ | 作成日時：2020年10月20日 0時
