隠していた力 ページ10
「フィフスセクターのサッカーは間違っていると、僕たち白恋中も勝つことでそれを証明しようとしたんだ。
だけど…密かに白恋中を侵食していて、気付いた時には殆どのメンバーはフィフスセクターに取り込まれていたんだ。
そして僕は聖帝に歯向かう反乱分子として白恋中を追放された」
ベンチに集まり重苦しい空気が広がる中、吹雪は白恋中に起きていた出来事を話してくれた。
Aも吹雪の話を黙々と聞き入れながら、白恋中へ残した幼馴染みへ思いを馳せる。
「だけど、白恋中にはまだフィフスセクターに取り込まれていない選手たちがいる」
「それって…！」
「うん、雪村もフィフスセクターに取り込まれるような子じゃない。それは君自身が一番理解しているだろ？」
幼馴染みとして、フィフスセクターのサッカーに染まるような人では無いと理解しているのはAだけだと、2人の師匠として見てきた吹雪は語る。
「僕は彼らと、そして白恋中を何とかして救いたい。
お願いだ、雷門中のみんな。
白恋中をフィフスセクターから解放して欲しい。
君たちの力が必要なんだ。革命の風を起こしている、君たちの力が！」
そう頭を深々と下げる吹雪の姿に、雷門は呆気に取られたものの答えは最初から決まっている。
その為に起こした革命の風なのだから。
「俺たち、やります。必ず勝って白恋中を解放します！」
「ありがとう…みんな…。…だけど」
神童の答えに吹雪は安心したように表情が和らぐ。
しかし何か思い当たる節があるのか、吹雪は厳しそうに眉を顰めた。
「今の雷門では恐らく、白恋中に勝つのは難しい。
あの必殺タクティクス“絶対氷壁“を破る事も鬼門だけど、」
そして、靴音を響かせながら歩き出した吹雪はAの前までやって来た。
どうしてAの前まで来たのか、雷門全員が瞬きをして互いの顔を見合わせる。
「君の力が必要だ、氷織」
だけど、Aは薄々気が付いていた。
いや、吹雪でないにしろいずれは誰かに気付かれていたに違いない。
現に勘づいている者がいたのだ。
「今までの試合、見せてもらったよ」
「……っ」
「氷織ちゃん？」
強く口を結び始めたAの異変が隣にいた狩屋の目に留まる。
「…氷織、どうして化身を使わないんだい？」
度重なる事実に、雷門は打撃を受けたような衝撃が走った。
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もも(プロフ) - 1から読ませて頂きました！とっても面白くて好きです！夢主ちゃんと雪村くんの再会が楽しみすぎます！3月になり忙しいと思いますが、頑張って下さい！応援してます！ (3月1日 22時) (
レス) id: 4847ed5667 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 素敵な作品ですね。更新頑張ってください。 (2月22日 16時) (レス) id: c510f125c3 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 狩屋と夢主ちゃんが木暮くんと春奈ちゃんみたいでかわいい！ (2月22日 9時) (レス) @page5 id: e35ef3ea0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei | 作成日時：2024年2月10日 18時
