幼馴染との約束3 ページ28
「え？」
思いもよらない少年の誘いに、Aは驚きを隠せない。
初めてだった。周囲との実力差から連携プレーも出来ず、遠ざけられてきた自分が練習に誘われるだなんて。
「あんたのプレー周りとはレベルは違うし、どうせそっちのチームでもまともの練習出来ないんだろ？
だったらおれたち2人でやろうよ。
おれは、本気のあんたに勝ちたい」
本気で向かい合ってくれる人も何もかも初めてで、似た者同士惹かれあったのだろう。
「い、いいの？」
「もちろん。おれも本気でやれる人が欲しかったし」
「ありがとう！あ、私 氷織A！あなたは？」
「おれは雪村豹牙」
「雪村豹牙…、雪村くん、よろしくね！」
「あぁ、よろしく！」
氷織Aと雪村豹牙。
それがこの2人の出会いであり、始まりでもあった。
2人は練習後も近場の公園で待ち合わせをしては1on1を繰り返し、お互い全力でぶつかり合うようになった。
チーム内ではDFとして、雪村の前では同じFWとして戦う。
雪村と共にサッカーを磨き上げてきたAは、雪村がその場にいる時だけは本来のプレーをしていた。
彼の前なら全力を出していいと許されたから、彼なら自身のプレーに答えてくれると、心の底から信じることが出来る人を漸く見つけたのだ。
そんな人に中途半端なプレーでやりたくない。
だから何度も監督に注意されようと、チームメイトに嫌われようとも、雪村の前だけは本気で戦った。
それが仇となり、半ば追いやられる形で雪村が所属しているチームに入る事になったのは不幸中の幸いだ。
寧ろ2人の連携にやがてチームメイトはついていけなくなり、2人して距離を置かれてしまうようになってしまうも、2人は気にする様子も見せなかった。
だって、
「ナイスA！」
「いいパスだったよ豹牙！ねぇ！私たちこのまま世界にいけるかもね！」
「いいなそれ！じゃあ俺たち2人で世界一を目指すぞ！」
「2人で1つだもん！絶対いけるよ！」
2人が一緒にいるなら、何処へだっていける気がしたから。
続く
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もも(プロフ) - 1から読ませて頂きました！とっても面白くて好きです！夢主ちゃんと雪村くんの再会が楽しみすぎます！3月になり忙しいと思いますが、頑張って下さい！応援してます！ (3月1日 22時) (
レス) id: 4847ed5667 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 素敵な作品ですね。更新頑張ってください。 (2月22日 16時) (レス) id: c510f125c3 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 狩屋と夢主ちゃんが木暮くんと春奈ちゃんみたいでかわいい！ (2月22日 9時) (レス) @page5 id: e35ef3ea0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei | 作成日時：2024年2月10日 18時
