普段の彼ら ページ3
「ふあぁ…」
「大きな欠伸、寝不足なの？」
翌日、授業を終えたAはサッカー棟へ続く道を大きな欠伸をする狩屋と歩いていた
いざこざはあったものの、2人は気の知れた仲となり今では気付けば一緒にいる友人になっている。
「寝不足っつーかさっきの授業がつまんなすぎて寝てたんだよ」
「寝てたって、来週小テストがあるのに大丈夫なの？」
「は？なんだよそれ、聞いてねぇっての。ノートも取ってねぇし…」
「そりゃ寝てたなら聞いてないでしょうよ…」
授業中に居眠りをしていたらしく、来週に小テストがある事を知った狩屋は困ったように頭を掻く。
そんな狩屋にAは呆れて額に汗を流していると、狩屋は何か思い付いたようで指を鳴らした。
「そうだ、氷織ちゃんノート貸してよ」
「また？！あんた前に私が貸したノートを借りたままなの忘れてないでしょうね！」
「それと一緒に返すからさー！頼むよ！」
見ての通りと言わんばかりに両手を合わせ、懇願する狩屋にAはため息を吐くと渋々鞄からノートを取り出す。
小テストで悪い点を取って部活に来れなくなる狩屋を想像すると、なんだかんだ放っておけないAはノートを突き付けた。
「その代わり、あとでパス練付き合ってよ」
「そんなんでいいの？やっすいねぇ」
「うるさい。それとちゃんと小テスト前に2つとも返してよ？」
「わかってるって、サンキュー！」
「ほんとに返してよ？！あんたのせいで私まで居残りなんて嫌だから！」
(なんだ、いつも通りじゃん)
ノートを借りたまま返さない狩屋にしつこく念押しするAを狩屋はクスクスと笑う。
その裏では何処かぼーっとしていたAを心配する狩屋の姿があった。
月山国光戦を経て、剣城と喧嘩をし始めた頃からだろうか。Aはぼーっとしては遠くを見つめている事が多くなっていたのだ。
だが今ではいつも通りの、狩屋が初めて裏を出しても態度を変えなかったAがいる。
その事に安心した狩屋と、そんな狩屋の心境を知らない狩屋は部室へ入って行った。
(いや全然元通りじゃねーし！)
途端、Aが部室に入ってきた事に気付いた剣城がAを睨み付ける。対しAも剣城を睨み付け、2人の間に険悪な空気が流れていた。
2人の異様な気配に気付いた狩屋が、人集りが出来ている場へ急かすようAの背中を押す。
人集りの中に混じったAと狩屋は、見慣れない人物の姿が目に入った。
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もも(プロフ) - 1から読ませて頂きました！とっても面白くて好きです！夢主ちゃんと雪村くんの再会が楽しみすぎます！3月になり忙しいと思いますが、頑張って下さい！応援してます！ (3月1日 22時) (
レス) id: 4847ed5667 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 素敵な作品ですね。更新頑張ってください。 (2月22日 16時) (レス) id: c510f125c3 (このIDを非表示/違反報告)
ナギ(プロフ) - 狩屋と夢主ちゃんが木暮くんと春奈ちゃんみたいでかわいい！ (2月22日 9時) (レス) @page5 id: e35ef3ea0a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：rei | 作成日時：2024年2月10日 18時
