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過去編 1-2 ページ10

自己紹介は出席番号順に行われた。

それぞれの紹介に個性が出ていて面白い。
それに男子の顔と名前は把握していなかったから、これは良い機会になりそうだ。



そう思っていた時、私が唯一わかる男子生徒の番になった。
降谷 「降谷零です。○○中学出身です。
よろしくお願いします。」

これだけ言うと彼は席に座った。
一瞬の静寂の後、先生が
「ぉおー、降谷、よろしくな!はい、みんな拍手!!次の人よろしく!」
と言って彼の番は終わった。



降谷君は入学式で誓いの言葉を述べていた。
これは入試の結果が良かった生徒がすることになっており、その時点で彼の頭がいいことはわかった。
しかしどうやらそれだけでなく、運動神経も抜群らしい。

容姿端麗で成績優秀、スポーツもできるという彼は、入学前から「すごい奴が入ってくる」と噂になっていたそうだ。
普段、あまり人のことを褒めない父も「誓いの言葉を述べていた彼はすごいな」と言っていたから、相当なのだろう。




でも、今の発表はいくら何でも、、、。
緊張していて思いつかなったのなら仕方がないが、彼にそんな感じは微塵もなかった。
他の生徒は少し照れながらだったり、「仲良くしてね」といった風に話している。
しかし、降谷君のは「不必要なことをお前らに教えるつもりはない」といった感じだった。

(人付き合いが嫌いな子なのかな、、、?)




そんな事を考えていると
先生 「はい、じゃあ次は長橋!!」
私の番になってしまった。




まずい、余計な事を考えていて自分のことを忘れていた。

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作者名:rei178 | 作成日時:2021年2月21日 12時

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