素直になりたい【降谷零】 (ページ8)

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その日の夜、久しぶりに高校時代のアルバムを開いた。

やっぱり似ている。
というか、同一人物に違いない。
降谷と安室さんは。
雰囲気こそ違えど、こんなにそっくりな人がこの世にいるはずがない。

それに、最後に見たあの瞳、「降谷」と呼ぼうとしたのを阻止したあの行動。

安室透は降谷零なのだ。

と最初はこんなことを考えながら見返していたが、だんだんアルバムを見るのに夢中になって、単に思い出を楽しむ時間となった。
どのアルバムにも一番多く写っているのは降谷で、彼と一緒の私はどれも生き生きしている。

こんなにわかりやすく「降谷のことが好きです」と顔に出ているのによくバレなかったと不思議に思う。
一緒にいることが多かったので「2人は付き合っているのか」と聞かれることはあったが、私が彼に好意を寄せていることは誰も気づいていなかった。

この頃は楽しかったな～。
人のことを好きになったのは初めてだったし、毎日毎日話せて幸せだった。

A 「あの頃に戻りたいな、、、、」