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そこには降谷が立っていた。
いや、正しくは【降谷にとても似た人】か。
私の知っている彼は、あんなにニコニコしない。
なんというか、安室さんは掴みどころがない感じがする。
あの笑顔も何もかもが嘘くさい。
まぁ、私が勝手に安室さんを降谷に重ねているからそう思うだけかもしれないけど。
それに、さっきチラッとこっちを見た時も特に反応しなかったし。
結衣 「すっごいイケメンだね！
彼女とかいるのかな？
ねぇ、A、聞いてみてもいいと思う⁉」
この子は彼の彼女になりたいのか笑。
でも、この空間にいる殆どの女性がそう思っているんだろうね。
みんな安室さんに釘付けだもん。
A 「やめたほうがいいと思うよ笑。
初対面の人にそんな事いきなり聞かれても、いい気がしないと思う。」
「そうだよね〜」と言って、一旦安室さんの話は終わった。
それからは、会えてなかった10年間のことをお互いに報告しあった。
家族のことや職場の愚痴など一通り話したところで、恋バナになった。
結衣 「ねぇ、向こうでは彼氏できたの？」
A 「出来なかったよ笑。
作るつもりもなかったし。」
結衣 「まだ、高校の時の彼のこと好きなの？」
そう、結衣には一応高校で好きな人ができたということを告白していた。
でも、名前やどんな人かについては全く教えていない。
「好きな人ができた」、このことしか彼女には教えていないのだ。
何となく、自分の恋バナを人に詳しく話すのは気が引ける。
A 「うん、、、。
でも、数年前から連絡が取れなくなっちゃって。
だから、そろそろ新しい素敵な人探したいなーって笑」
そんな事を笑って話していると
安室 「お待たせしました、ナポリタンとハムサンドです！」
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作者名：rei178 | 作成日時：2021年2月21日 12時
