過去編 2-3 ページ24
降谷君の買ってきた材料をみると、さっき使ったものと少し違う。
降谷 「これで作った方が時短になるし上手くいく。」
A 「まさかとは思うけど、さっきと違う方法で作りたかったから、わざと遅く帰ってきたの?」
そう聞くと降谷君はニヤリと笑って
降谷 「さぁな。とにかく始めるぞ。」
彼の言う通り、先程の方法より数倍早く焼きに入ることができた。
しかし、それは作り方を変えたからだけではない。
降谷君の手際の良さが半端ではなかった。
いや、さっきも勿論凄かったんだけどそれを上回っていて、私は彼の指示通りに動いただけだ。
生地が無事オーブンに入ったことを確認すると、降谷君は昼食を取り始めた。
降谷 「長橋は食べないの?」
A 「あー、、、、、うん、、、。
昼休みにどっかで買えばいいかなーって思っていたんだけど。
いまは食欲ないからいいや。」
そう言うと、彼は自分の弁当箱を突き出した。
中にはハムサンドが入っている。
降谷 「やる。
何か食べないと頭が働かないぞ。」
A 「いや、大丈夫だよ。
降谷君に悪いし、、、。」
降谷 「いいから。早く1個取って。」
彼の意思は相当強く、私が取るまで引かないだろう。
「いただきます」と言って1口食べてみると
A 「なにこれ、、、!
すっっっごく美味しい!!
今まで食べてきたハムサンドの中で一番美味しいよ!」
降谷君はそんな私を見て笑っている。
降谷 「よかったら、もう1つどうぞ。」
お言葉に甘えて、頂いてしまった。
降谷 「このハムサンドはマヨネーズに味噌を加えているんだ。」
降谷君が得意そうにそう言った。
そうか、だからマヨネーズにコクがあったんだ。
降谷 「そんなに美味しそうに食べてもらえると嬉しいよ。」
A 「だってホントに美味しいんだもん!
降谷君、分けてくれてありがとう。
そして、迷惑をかけてしまってごめんなさい。」
そう、まだ彼にちゃんと謝罪をしていなかった。
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作者名:rei178 | 作成日時:2021年2月21日 12時