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過去編 1-3 ページ11

A「長橋Aです。○*中学出身です。
名前で呼ばれる方が好きなので、Aって呼んでもらえると嬉しいです!
よろしくお願いします。」

と言って、着席した。
降谷君のことを批判できないほどの紹介だったが、笑顔で乗り切れたと思う。
その後、みんなが「Aちゃんって呼ぶね!」とか「いきなり呼び捨てで大丈夫?」と聞いてきてくれたから、掴みは上々だったのだろう。




全員の自己紹介が終わったのと同時に、授業終了のチャイムが鳴った。

先生「はい、今日はここまで!
明日は午前中に学力テスト・生活実態調査があり、午後から委員会決めをします。
今日配った資料に目を通して、第3希望ぐらいまで決めておくように!
掃除が終わった班から帰っていいぞ!!」

と言って、ホームルームは終わった。


掃除班は出席番号順に決められており、私の班には降谷君もいた。
男子からの好意で、女子は掃き、男子は拭きをその日は担当することになった。

(今週の掃除場所は教室か、、。めんどくさいな笑。)
そんな事を思いながら掃いていると、ふと降谷君の動きに目が止まった。

他の男子は雑巾で床を撫でるように拭いて、水拭きをした跡が波を描いていた。
しかし降谷君は床に膝をつけ、丁寧に拭いている。
彼のやったところは一目瞭然だし、その姿は美しい。


そんな視線に気づいたのか

降谷 「どうかした?」
と声かけてきた。

A 「いや、すごく丁寧に掃除をするんだなー、と思って。」

降谷 「当たり前だろ。それより長橋、ここにゴミが落ちてる。」

と言って床を指差した。

「ご、ごめん!」と言って急いで取り除き、彼との会話は終わった。




その後も彼に気づかれないよう観察を続けたが、動きに無駄がなく、最後まで丁寧に掃除をしていた。









1日目を終えた時点での私の降谷君のイメージは「真面目だけど、進んで人と交流しようとしない子」だった。

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作者名:rei178 | 作成日時:2021年2月21日 12時

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