綺麗な物語を貴方に《Yuto.N》 (ページ7)

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那須くんが私を見てくれてるのは…まぁ、やっぱり気になって。

何かきっかけでもあれば…と思うけど、そんなに都合よくきっかけなんて落ちてない。

だけどここ最近は、見られてるなって感じたら積極的に目を合わせるようになった
理由は特にないけど、少しでも彼が話しかけてくれるならそれで良かった。

…それなのに！彼は一切話しかけてこない。

目が合っても慌てて逸らすだけでそれ以上の進展はない
そう、何もなさすぎて心配になるぐらいには進まなかった

いや、こんなこと言ったら私が那須くんを好きみたいじゃん！

浮所「あれ？Aちゃん何やってるの？」

「え？あぁ、浮所くん…」

どうしたら彼に話しかけてもらえるだろうか？なんて悶々と考えていると、彼と仲が良い浮所くんが話しかけてきた。

面と向かって話すのは、これが初めてだ

那須くんのことを知ると、自然と浮所くんのこともわかってきて…割りと誰にでも話しかけに行く人だ

浮所「…帰らないの？」

「あっ、うん！帰るよ！」

浮所「そう？」

浮所くんは私のことを特に気にする様子もなく、自分の席に座って誰かを待っているようだった

もしかしたら那須くんだったり…するのかな

帰ると言ってしまった手前、待ってる訳にもいかず…私はその場をあとにした。