綺麗な物語を貴方に《Yuto.N》 (ページ28)

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浮所「いやーっ、那須大変身作戦大成功だね？」

『マジで疲れた…』

「お疲れ様、よく頑張ったよ」

一日中、いろんな人に驚かれて騒がれて…人との関わりを避けてきた俺には大変だった。先生まで風邪でもひいたか？って心配してきてさ…

感じたことのない疲労感が襲ってきて、それでも普通にいられるAちゃんや浮所はもはや尊敬の域だ

こんなに大変な思いをするなんて知らなかった

浮所「皆の驚いた顔面白かったね～あれだけ那須のことバカにしてたのに！」

『こんなに大変ならバカにされたままで良かったんだけど…』

浮所「ダメでーす、これからはその大変さと向き合ってください！」

「那須くんなら大丈夫だよ。そのうち慣れるから」

『慣れたくないんだけど…』

雰囲気が違うだけでこんなにも人の態度って変わるんだと実感した

そう考えると…どんな姿でも仲良くしてくれる浮所って性格良いんだな～…
まぁ、そんなことは付き合い長いから知ってたけど。

改めて浮所の凄さを重い知った

Aちゃんにふさわしい人になるなら、こんなことなんて乗り越えて…浮所と肩を並べられるぐらいにならないと。

浮所「…あれ、何これ」

『手紙？』

Aちゃんが立ち上がった動きに合わせて、パサッと何かが落ちた

それに気付いた浮所がそれを拾い、まじまじと眺める

「あ、ごめん。それ私のだ」

浮所「えっ！その手紙誰かに渡すの！？」

「違う違う、貰ったの。朝来たら靴箱の中に入ってて。名前書いてないんだけど」

浮所「もしかして呼び出し？」

「まぁ、そんな感じかな。だから私そろそろ行くね」

浮所「いってらっしゃーい」

「じゃあ…また明日」

『また、明日』