すのまんまの9人 3 (ページ6)

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飯を食い終わって、いい感じに酒も進んで。
ちょっと眠かってきた22時。

fk「でさ…え、やべ」
ab「どうした？」
fk「照が帰ってこいって…迎え行くって、やべぇ…連絡するの忘れてた」
kj「迎えに来るん？」
fk「翔太の家にいるって今送ったら来るって」
kj「じゃあ俺も乗っけてやぁ。めめからの連絡めっちゃ来てるし」
fk「わかった」
ab「みんな帰るなら俺もそろそろ…」
nb「帰んの？」
fk「なべごめん！」
nb「いや全然いいけど」
kj「なんか…みんなと話してたら会いたくなったわ」
nb「え？」
kj「恋人に」
nb「…そうなんだ」
kj「うん、しょっぴーまたね！おやすみ！」
ab「おやすみ〜」
fk「なべまたね！」
nb「うい〜」

3人を見送って、リビングに戻る。
飲み干した空き缶たちと食べ残した飯。
いつもならうんざりするのに、今日はなんだか少し寂しい気がする。

楽しかったな。

ふっかの、照との同棲話はあったかくて幸せそのもので2人の優しい雰囲気がすごく微笑ましかった。

康二の話は可愛いの一言で、めめは分かりやすく康二を好きで康二もなんだかんだ嬉しそうで…いい顔してた。

あべちゃんも自分が尻に敷いてるように言ってたけど、佐久間のあの感じにあべちゃんがベタ惚れだった。

みんなそれぞれがお互いを好きなのが目に見えて分かる。

俺は、どうだったんだろ。
涼太と電話で話した時、どんな顔してた？
嬉しそうだったのかいつも通りだったのか。
俺はちゃんと、恋ができてるのか。

全部片付けて、風呂に入って何故か寝れなかった。
3人の楽しそうな顔を思い出して、恋人自慢を聞いてなぜだかいつもとは違う気持ちになってる。

(なんか、寂しいな…人恋しい)

ベッドの上でぼーっと考える。

(そういえば…)

ふっかの話を思い出した。

fk「俺さ、照が仕事で帰ってこない時、絶対電話するんだよね」
kj「なんで？」
fk「寂しいとかそーゆうことじゃないんだけど…なんだろうなぁ…なんか声の感じ？とか電話だからいいっていうのもあんのよ」
nb「…なにそれ？」
fk「顔見て言うと恥ずかしいだろうなってことも、素直を言えたりして、夜2人で話すのもなんかいいなとか」
nb「なるほど…」

(今、24時すぎ…迷惑だよなこんな時間に)

恋人に、わがままも言えないほどこじらせてる俺も
少しは電話に頼ってもいいのかな。