＊ ページ35
sk「はぁ…」
ab「…つまんない？」
sk「ううん！楽しいよ？」
ab「…あっそ」
ため息をつく俺を一瞥してまたケータイを見てニコニコしてる。
(亮平ってこんなんだったっけ？)
いつも俺を最優先にしてくれるし、ケータイ見てる時なんてメンバーとLINEしてるかニュース見てるかで、毎日こんな見るような感じじゃ…。
チラッと画面を見ると、めめの写真。
sk「え、めめ！？」
ab「勝手に見ないでよ…」
sk「え、いつ？いた2人ででかけたの？」
ab「いつでもいいじゃん…」
可愛い恋人は俺に飽きられてる…。
画面にはめめとの楽しそうなトーク。
sk「ねえ、今やりとりしてるのってさ」
ab「ん？」
sk「めめだったりする？」
ab「え、それは言えないよ」
言えないって…。なんだよ。
もしかして今日ふられる？
そんなことって…
sk「ぬあっ」
目が覚める。
ab「あれ？おきた？おはよ」
sk「え？あれ…」
ab「ん？」
目の前には俺を見下ろす亮平。
その手にはスマホが握られている。
sk「あれ…今日って俺たちデート…」
ab「デート？あれ、そんな約束してたっけ」
sk「あれ？」
ab「佐久間がアニメ見てたら眠くなっちゃったって言って俺を枕にして寝だしたんだよ」
sk「じゃあ…夢？」
ab「デートに行ってる夢でも見た？」
sk「そ，そうなんだけど」
夢の中の亮平みたいに、変化に気付いて欲しそうでもなければわがままでもなさそう。
sk「ゆ、夢で誰かと楽しそうに連絡取り合ってた」
ab「そうなんだ、見る？」
sk「え？」
ab「え？夢と現実が、ごちゃごちゃなってそうだからさ」
sk「…うん」
画面を見たら、クイズ仲間と次いつ会うかの約束で全然浮気でもなんでもない。
sk「なんか…すんごい夢だったな」
ab「どんなよ笑」
sk「亮平がどこが違うでしょうとかどっちのほうが似合う？とかいつも言わなそうなことたくさん言ってきて、俺を困らせる夢」
ab「大変な夢だったね」
sk「ほんとだよー…俺振られるかと思った」
ab「今度から言ったみようかなー
sk「なっ！意地悪やめてよ！生きた心地しないわ」
ab「ふふ。佐久間いつも言ってくれるからな、ここ少し違うねとか、これ似合いそうとか。だから嬉しいよ？」
どこまでも素直な愛おしい恋人。
恋には駆け引きなんて必要ない。
素直な愛情を素直にうけとめる。それが全て。
ab「佐久間って、なんだかんだ言って俺のこと好きだよね」
さらっとこうゆうこと言うとこも全部。
俺の中の愛に変わってる。
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作者名：stanley | 作成日時：2023年7月16日 1時
