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6:浅見 悠
返ってきた解答用紙に書かれた点数を見て、浅見は顔をひきつらせた。
五教科合計で、二百五十点だ。
「悠くん」
自分の席で落ち込んでいると、ルームメイトの成宮が話しかけてきた。
「どうだった?」
「全然ダメだった。・・・ナリは?」
成宮は、自分の解答用紙を、浅見に見せた。
「うわ・・・四百五十超えてるし」
浅見は成宮に笑顔を向けた。
「よかったじゃん。これで寮で一桁はいけるんじゃない?」
そういうと、嬉しそうにうなずいた。
「あさみん!」
と、軽く浅見の肩を叩いたのは、山野だ。
「俺、いけたかも」
山野は、浅見に解答用紙を見せつけた。
「匠が一番いいじゃん!」
浅見は、山野を睨んだ。山野は首をすくめる。
「そんなことより・・・怖いよね?ゲリムの女子生徒の話」
山野の言葉に、浅見は相槌を打った。
「何なんだろう・・・。氷崎氏と関係あるのかな?」
氷崎氏と聞くと、成宮は、びくっと肩を震わせた。
もともと騎士団は氷崎氏が率いる、闇の組織に対抗するためにつくられたものなので、避けられな
いことなのだが。
成宮は先日、闇の組織の一員の野田と戦い、怪我をした。その傷は、藤堂が持っている、
癒しの力で治ったのだが…。
「まぁ、俺らは待つしかないでしょ。へたに、首突っ込みたくないし」
浅見は山野の言葉に頷いたものの、騎士団が動かないといけないかもしれないという不安が、
消えなかった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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作者名:藤宮伶 | 作成日時:2017年10月9日 9時