11話更衣室 ページ12
朝練が終わり
授業前に制服に着替えようと
サッカー棟更衣室のロッカーを
開いた。
「・・・・・」
ガヂャンッ！！
そんな音をたて俺はロッカーを
勢いよく閉じた。
「びっくりしたぁ〜」
その音にびっくりして
飛び跳ねる西園、続いて松風が
心配そうにこちらに歩み寄る。
「剣城、どうかした？」
「い、いや…………悪い
シャワー浴びてから行く
先に行っててくれ」
内申俺らしくもなく焦りながら
いつもの口調で冷静に
二人を対処する。
「う、うん
行こ！信介！」
「うん！」
「サボるなよー！」なんて
言葉を残して走って行ってしまった
松風と西園の見送り
ほっと一息。
ロッカーを盛大に開いた
『や、やぁ
ヤンデレ剣城くん
こ、これには深ぁー〜い事情がだね？』
さっきはタンクトップ姿
だったが今はジャージを羽織っている
状態のそいつを
俺は睨みつけた
「ここで何をしていた、」
『身を潜めてました』
俺が睨みつけたせいか
慌てふためき同様を見せていた
なかなかそこから出ようとしない
そいつ、サッカー部マネージャーである
Aをつまみだした
「くせぇ」
『えっ！？マジ！？』
そう言って自分の臭いを嗅ぐ
変質者、
お前をいじめているやつの前に
のこのこ現れるとはな
どんな神経をしているんだ
「チャンスをやる」
俺の言葉に意味がわからないと言う
ジェスチャーをし首を傾げるA
「白雪さんに土下座しろ」
キョトンとしへたりこんでいる
Aの目線に合うように
しゃがみ込み一言、
『いーやーだ！』
・
・
・
はっ？
NGシーン
(くせぇ)
(それは剣城の汗臭さじゃないかな？
ロッカーも臭うよ？)
(・・・・・)
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