▼３食 ページ37
扉を開けると、満足そうなルパン達の姿があった。
ルパン「よぉ!見つけてきたぜ！本拠地!」
五エ門「警備も何もござらぬかった」
不二子「なんか怪しいわよね」
アダム「....そ、っか...」
明らかに様子の違うアダムにルパンが歩み寄り顔をのぞき込む。
ルパン「おい...何があった。話せるか？」
アダム「ル...パン。もう...関わるな..お願いだ..」
ルパン「あの中なにがあった!アダム!」
アダム「...ごめなさい...」
そうとだけつぶやき、エデンを下ろしルパンのジャケットを掴んだままうずくまって動かなくなってしまった。
五エ門「A!」
不二子「A」
五エ門と不二子が名前を呼ぶ。すると、顔をあげニコリと笑うとまた顔をさげてルパンのところに行ってしまった。
ルパン「....帰ろう。一旦」
車を走らせアダムが借りていた山奥の家へと着く。
気絶したエデンを除いた2人は着くまでにまだ話せるようにはなった。
そして、その夜。
五エ門「A。話せるか?」
『?』
五エ門に外へ連れていかれる。あの日本の宿でように大きな月が顔を出しており冷たい風が、頬を撫る。
『あの....一体?』
五エ門「この仕事から降りてはどうだ?」
『え...?』
五エ門「お主なら他の道も歩める。才能も頭も運動もできる...それに...容姿もいいと思うだから!」
『だから...この仕事を止めろと?』
Aの声が急に暗く重く感じられた。雲行きも怪しい。
『....無理ですよ。私では』
五エ門「そんなハズは..」
すると、上の服を乱暴に引き裂き上半身は下着だけとなる。慌てて五エ門は目を逸らすが、彼女は強引に顔を持ち
『しっかりと見て!私の体!』
声を張り上げ五エ門に訴える。
『この体で!すでに血で染った手で!どうやって普通の生活ができるんですか!?私のこの体も、性格も容姿でさえ人工物の人形だと言うのに！』
五エ門にはわけもわかない事ばかり話すA。彼女の叫びは止まらない。
『五エ門さん達みたいに自由にできるわけじゃない！なにか言われないと行動もできない!これ以外の仕事なんて教えられなかった！普通の事なんて知らなかった!私だって....普通になりたい....』
そのまま沈黙が続き、五エ門がなにか言おうとした時またAが遮る。
『....ごめなさい...私...頭冷やしてきます』
雨が降ってくる。下着のままで行ってしまう。掴もうとしてもその手は空を切り掴めない。
五エ門は、彼女を追おうとはしなかった。
雨は未だに降っている。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 97人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
甘喰い(プロフ) - はる猫さん» 改良しました！申し訳ございません！ (2019年2月4日 7時) (
レス) id: 1876c611a8 (このIDを非表示/違反報告)
はる猫(プロフ) - 名前が変換されない(´･ω･ `) (2019年2月4日 0時) (レス) id: 56f5a368ca (このIDを非表示/違反報告)
甘喰い(プロフ) - はる猫さん» コメントありがとうございます！何気ないコメントでも本当に嬉しいです!これからもよろしくお願いします！ (2019年1月29日 17時) (レス) id: 1876c611a8 (このIDを非表示/違反報告)
はる猫(プロフ) - いつも楽しみにしてます (2019年1月29日 17時) (レス) id: 56f5a368ca (このIDを非表示/違反報告)
甘喰い(プロフ) - 霜月さん» ああああありがとうございます!!こんな展開がいいなとかあったらご要望もお願いします! (2019年1月24日 11時) (レス) id: 1876c611a8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：甘喰い | 作成日時：2019年1月5日 17時
