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六話目 ページ7

歩いていると、「え!?破怪!!」という声が聞こえた。

振り返ってみると、そこには制服を着た少年がいた。

高校生ぐらいだろうか。



『....知り合い?』


「....!!ケータか!」


「破怪だよね。久しぶり!」



彼は天野景太という小学生の時に知り合いだった少年らしい。

近くには白い幽霊みたいなものと赤い猫がいた。

混む話になりそうなので、一ノ瀬は近くのカフェで待ってると言ってその場を離れた。



「破怪は変わってないね」


「まぁな...。お前は大きくなったな何年ぶりだ」


「5年以上はたってるよ。もう17だし」



約5か6年経っていた。

ケータは背丈が伸びて声変わりし、立派な大人に近づこうとしていた。

破怪は封印されていた期間の間の話を聞きたかった。



「ケータ。俺が封印されている間...妖怪たち怪魔たち...ウバウネ様はどうなってる」



そう聞くと少し黙ってから話し始めた。

破壊が封印されてから間もなくして妖魔界は大きく変わっていったらしい。

とある理由で元祖の大将が精神的に大将を出来なくなってしまい、

本家の大将は素行が酷くなってしまったらしい。


そこから崩壊が始まり、今では妖魔界には行けなくなったと。



「だから僕も今どうなってるかは知らないんだ」



申し訳なさそうに答えるケータ。

お前のせいじゃないと彼を宥める。

だが、同じ怪魔や主がどうなったかとても心配ではあった。

何が今起ってるのだろうか。





「....そろそろ行かなくては。ケータまた会おう」


「うん。....破怪。なんか優しくなったね」



その問いに破怪は答えなかった。



戻ってみると、少し彼女がボーッとしていた。

どこかで上の空で外を眺めている。



「どうした」


『うぁ!!あ...ううん。ちょっと眠いだけ』



どう言っていつもの笑顔に戻る。

少しお茶をしてから家に帰った。



『今日は私がカレー作る!』



意気揚々とカレーを作る。

数分後、できたカレーを出す。

見た目は普通の美味しそうなカレーだ。


味はと言うと



「...微妙だ」


『え!?』


「肉は火が上手く通ってない、野菜はバラバラ、じゃがいもなんかも硬い。そして、飯が硬い!」


『そ、そんなに...』


だいぶな辛口に落ち込む。

が、すぐに破怪はフォローを入れる。



「まぁ、次は一緒に作ろう。それに、初めてにしては十分だ」


『...うん。ありがとう』



彼女が笑うと、嬉しそうに彼も笑った。

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乃葉 - もう続きが気になって夜しか眠れません…!!ひっそりと次の更新をお待ちしております!! (2021年10月9日 21時) (レス) @page9 id: 79598a89ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘喰い | 作成日時:2021年6月17日 23時

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