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一話目 ページ2

「....あんたまだあの男と付き合ってるの?」


友人に呆れ気味にそう言われる。

その問いにキョトンとする彼女に友人はため息混じりに話す。



「だーかーらー!あのチャラ男よ!なんだっけ...亜恋(あれん)くん?名前からしてやばそーじゃん」


『そういう偏見よくないと思うー!』


「見た目もでしょ!舌ピにへそピに金髪プリン!あからさまにやばいでしょ!」


『そんなことないしー!しかも付き合ってるとかじゃなくてー...』


ぶりぶりしながら言うと友人にデコピンされる。

彼女が言うことは正しい。



一ノ瀬の彼氏、亜恋くんは相当にヤバい奴だ。

飲酒運転、タバコにギャンブル依存症。

しかも以前に暴力事件で逮捕されている。

なぜ惚れたのかもわからない。

しかも付き合ってるか微妙な関係である。



理由を聞くと、顔がいいということと可愛いと言ってくれるらしい。

そんなのホストでも十分だ。



「あんたさ...もういい歳じゃん?そろそろそういう考え無しの行動控えなよ」


『....それは...』



彼女も十分わかってる。

今はできている夜の仕事も歳を重ねれば重ねるほどに客はつかなくなり終わっていく。

しっかりと正社員にシフトチェンジしなければならない。



その時、彼女の携帯が鳴る。

相手は噂の亜恋くんだ。

即座に電話を取る。



「なぁ、A。今から行ける?」


『う、うん!行けるよー!』


「あっそ。じゃあビールとなんかつまみな」


『うん!!わかった!』



彼の声を聞くだけで心が踊る。

まだまだ彼女の頭はお花畑のようだった。

友人が止めるのも虚しく、彼女はさっさと店を出ていってしまった。




ビールを買って、つまみを買って、彼のためにジョッキを冷やす。

そうでなければ彼は怒り狂って殴られてしまうから。

だけど、彼女は彼が喜んでしまうならそれでいい。

私が全て悪いのだ。


そうして彼が帰ってくる



『あ、いらっしゃい!ビール買っておいたよ!』


「ん。....いや、ビールはいいや」



そのままベットの押し倒される。

そういうことだ。

彼女もそれに異論はない。

好きでもなければ嫌いでもない。


ただ、彼に求められてることが幸せなのだから。

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乃葉 - もう続きが気になって夜しか眠れません…!!ひっそりと次の更新をお待ちしております!! (2021年10月9日 21時) (レス) @page9 id: 79598a89ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:甘喰い | 作成日時:2021年6月17日 23時

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