あんたキス下手だね【五色 工】

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そして今日




帰宅部である私は

いつも通り、一人ぼっちの教室で、本を読みながら五色のことを待っていたのだけれど





突如、同じクラスの白布が現れた。





白布も確か五色と同じバレー部だから、同じクラスの男子の中では、結構仲がいい方なのだ。





｢……A｣





なんだかげっそりとした顔で、私の方にずんずんとくる白布


その鬼みたいな形相はもう、ホラーだ。





｢ちょっとこい｣





乱暴に腕を掴まれ、教室の外へと引っ張られる



白布がここまで強引で焦ってるのなんて、牛島さんのこと以外では初めて見たから

余程大事件でも起こったのかと思う。




それかはたまた、ただの牛島さん関連か。





｢お前自分の彼氏くらいちゃんと躾とけよ｣





広大な白鳥沢学園の敷地を、ずんずんと進んでいく白布は、舌打ちをしながら私の方を振り返る。


進んできた道はやはり体育館に続くモノで




牛島さん関連か、なんて思ってた私の考えは、白布の発言によって払拭された。




彼氏って、え、五色のこと？




五色がなんか事件起こしたってこと？




白布の発言に、私はもうパニック状態。




ていうかどうでもいいけど躾とか、何気に白布って口悪いよね。

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