有能だった彼女が無能に変わった理由。

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今私は闘技場に来ています。ここもうちらの国の敷地内やったとは……
感心しながら中に入っていけば、貸切と言わんばかりに誰もいなかった。

『初めて来たけどこんな風になってたんだ』

壁と床は何かしらの衝撃がないと壊れなさそうなぐらい凄くがっちりしていた。まぁ壊した時は直せば良いだけだしね。

sha「あ！Aー！こっちやでー！」

呼ばれた方に向かえばシャオさんとらんらん、チーノの3人が待っていた。

『ルールはどうする？』

ht「手加減なし、木刀、場外アウト、相手が降参するか、動けなくするかだね」

chi「あと魔力もあかん」

sha「魔力なしでもこの間負けたから今度は負けへんで」

ht「シャオちゃんでも勝てないんだったら俺無理だわ」

『もうひとつ追加。諦めない、最後まで戦う』

chi「まぁ、負けたとしてもどこを直したらいいか聞けばいいし」

『いくらでも行ってあげるよ』

sha「心が折れても知らんぞー」

と言いながら始めた。最初の相手はチーノらしい。じゃんけんに負けたのは仕方ない。

chi「いつも通りやればええんか？」

『うん。何時でもかかってきな？』

この余裕さに切れたのか知らないが、突っ込んで来たから木刀で受け止める。跳ね返せばもう次の行動に移ってて、自分の真横下にいた。地面に手をつけて足蹴りをしてきたので、上に飛んで回避する。
着地したはいいもののミスった。いつもは無音で着地していたのに今回ばかりはミスった。クソ。
そう考えているうちに間合いを詰められて木刀を振りかざしてきた。

『やべ……！』

chi「貰ったでぇぇぇ！」

やべぇ…負ける……！









が、まだまだ甘い。
私は寸前で避けた後、チーノの後ろに回って肘で背中を殴ったら、チーノは地面に押し付けられるが、怪我をして欲しくなかったので多少魔力で床をクッションに変えた。


「っ……え？」

『はい。私の勝ちね』


そう言うと辺りは沈黙。
風の音だけがハッキリ聞こえた。

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