【wrwrd】夏が終わるその前に【深夜廻】 (ページ46)

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46、暴ページ46

前進してくる机を避け、暴れまくる椅子と壊れるまで遊んだ。

その先は何があるのかは知らない。

ドアを開ける。

高そうな絵や、絨毯に暖炉。一家だんらんの出来そうな場所。

柱の前に行く。その時だ。

ガタガタバキィ

置いてある椅子は、暴れ、壁にぶつかり壊れる。

腐りかけの板の上を歩く時、ギィギィとなる音が此処でも聞こえた。

こんな音、何処で聞いたっけ?確か、旅行で、ペーロンっていう乗り物に乗った時に聞いたな。

思い出に浸かる。そして今の俺の現状も思い出した。

浸っている場合ではない。

窓は何回も開いたり閉まったりして、本棚に置かれている本は揺れる。

風?地震?

どれも違う。

会話できるように配置された二つの椅子が、動く。

雷が落ちたような音が真後ろから聞こえた。

遊んで遊んで、と言っている椅子が俺をしつこく追いかけてくる。

そして、壊れる。

柱に幾つもの目がついている。とても不気味だ。

その目は、自分の目の前で壊れた椅子を見ていた。

これで終わりかと、思えば次は机。

車みたいに轢き殺そうとしてくる

椅子みたいに柔軟には動かず、カクカクしながら動いている。

勢いよく暖炉に向かい、木端微塵に砕け散る。

次は、高そうな絵。

くるくる回転しながら真っ二つにしようとしてくる。

数分もたたずにして、此処に来る前に何回も何回も落ちてきたシャンデリアも壊れず落ちてくる。

プレス機みたいにぐりぐり何もない床を押しつぶす。

あれの下敷きになったらどうなってしまうのだろう。

きっとひとたまりもない。

それを思うと、生き延びようという思いがみなぎった。