【wrwrd】夏が終わるその前に【深夜廻】 (ページ35)

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リビングの様だった場所を抜ける。出口のドアの側に皿が二つ並んで割れていた。

左手に見えるドアの先へ行くと、そこは、キッチンのような場所。紙が至る所に散乱している。

図書館で見たハエの様な何かがそこにいて、何とかまけた

その奥の扉にあったのは、階段。

此処から二階に行けるようだ。

今にも壊れそうな階段を一段一段踏みしめていく。

２階は、当時の生活感をそのまま残し、再建された位の綺麗さだった。

まるで、火事で焼かれたようには見えなかった。2階には、火がまわらなかったのだろうか。

不思議と使える固定電話の横の扉を開ける。

廊下。鍵のかかった2つのドア。奥に行かざるおえなかった。

その先は、一回と同じような造り。奥の扉の側に赤黒い何かが飛び散っていたが、気にしないことにしよう。

俺は、その場所を調べることにした。その赤黒い何かは、血だった。

その奥の部屋に入る。

俺に、もしも予知能力があれば、このドアの奥にはいかなかっただろう。

知らなかった俺は、やすやすと、招かれるように入った。

ガコン、と後ろから音がした。光が消える。

懐中電灯をオンにする。光は出るが、暗い闇が強くて、照らしても何も見えない。

何処からか、気配がする。誰かいる。ナニカが居る。

冷や汗が噴き出る。結果は一緒なのに開かないドアを何度も開けようとする。

俺の意識が暗い闇に落ちたのは、真後ろに何かの気配を感じた時だった