【wrwrd】夏が終わるその前に【深夜廻】 (ページ25)

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25、理ページ25

この段ボール、この部屋の中にはどれぐらいの量の本があるのだろう。

なにもしていないのに。唯、人気が無かっただけでお蔵入り。

全て処分される、と思うと心が悲しくなる。

積み上げられた段ボールで出来た曲がり角を曲がろうとすると

ランプシェードを見つめているマンちゃんを見つけた。

見つめているわけではなかった。歩いて部屋を出て行ってしまった。

重い音がした。

追う様に道をたどる。

途中、一冊の本を見つけた。

題名は『未来へ導く理科中学一年』

表紙には見たこともない魚が載っている

パラパラとめくるとしおりが落ちてきた。

でも、それはしおりではなかった。

青色で、綺麗に透き通っているプラスチック製の下敷きよりも小さくてしおりよりも大きいモノ。

そのページは図があって文章もある。青色で書かれていた文章もあった。

一つ、赤ペンでチェックされていた文章がある。

『鏡にモノが映るのは、光が反射するため。光が無ければ鏡にモノは映らない』

習っていない漢字があったもののひらがながふってあったため、何とか読めれた。

中学一年になると、こんな難しいことを習うのか。

マンちゃんだったら余裕そうだな。

そんなことも思いつつ部屋から出ようとした。

…と思ったが、ドアの近くにあったランプシェードの光を消して先へ進んだ。

だって、消していたはずのランプが朝来てみるとついていたら、可笑しいと思うし、確かめようとする人が現れて、夜を彷徨うナニカに出会ってしまえば、きっとその人は恐怖で図書館を辞めてしまうだろう。

その先も、電気がついており、スイッチを探したけれど、何処にもなく、仕方なく先へ進んだ。

その部屋にもランプシェードがついていて、真っ黒い足が生えたツボがダンスをしているように歩いている。

明かりを消しても、つけてもお構いなく歩いている。こちらへは害を与えてこないのだろうか。

本棚へ目をやると、一冊の本にまた、目がいった。

その本はタイトルが無く、開けてみると。

あのグルッペン様ともう一つの存在についてかかれていた本があった。