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20.本 ページ20
マンちゃんを追って、灰色の階段を下りる。
4つに並べられた観葉植物に展示会のポスター教室と同じような床。上は電気がついていなかったのに、下は明かりがついていて、懐中電灯の光が弱く見える。
先へ進むと、マンちゃんがいた。
声を掛けようとしたが、掛ける前に展示会がやっている部屋に入ってしまった。ガコン、と重い扉特有の音が響き渡った。
扉に近づく。中は真っ暗で見えない。開けようとドアノブに手を掛ける。
「鍵がかかってる…」
マンちゃんが中に入って鍵を閉めたのだろうか?
もし、そうだったらどうして?
俺の事、嫌いになったのか。
俺があの時、怖がらずにそのままついていったらよかったのか?
嫌われてたら、理由が知りたい。
俺が過去に何かしでかしていたら。謝りたい。
何処かに此処の鍵があるかもしれない。
カウンターのところまで、戻ることにした。
何故なら、其処の鍵があるかもしれないから。
謝る為に。会うために。
一階は真っ暗のままだった。
本がたくさん置かれている場所へ向かおうとすると、トゥルル、と音が聞こえた。
カウンターの隣に置かれていた電話が鳴っていた。
電話に出ようとすると、切れてしまった。
何の電話だったんだろう。
疑問に思ったが。深く考えるのを止めた。
行こう。この先へ。真っ暗闇で先の見えない読書スペースへ
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作者名：Noel、wrwrdリスナー | 作成日時：2017年12月4日 19時
