【wrwrd】夏が終わるその前に【深夜廻】 (ページ15)

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14,暗(オスマン) ページ15

目が覚めたころには俺は段ボールに囲まれとった。

「…此処は、何処やろう…」

あの影に襲われてから、いったい何が起こったんやろう。

辺りや、上を見ると、室内だということが分かった。

「なにかの建物、みたいやけど…とりあえず、出口を探さんと…」

歩く。まだ目が暗闇に慣れておらんらしく、なにかにぶつりそうになる。

先に光が見える。誰かいる。

早歩きで光に近づく、人見知りなのか、その影は俺が近づくと、どっかヘ行ってしまった。

光の正体はランプだった。下に何か落ちている。

懐中電灯だ。

「懐中電灯が落ちとる…暗いし借りていこう。」

落ちていた懐中電灯を拾う。オンオフの切り替えは俺が持っていたのと一緒みたいやった。

スイッチをオンにする。ランプの光より明るい。

ドアがあったので、この部屋から出ることにした。地下室にいるのか、大きな音を立てドアが開いた。

その先は廊下だった。土偶展のポスターやホラー映画のポスターが張り付けてある。

此処は図書館や。

ひとらんと一緒に来た時、こんな感じのポスターを見たことがある。

俺の予想は当たっていたらしい。進んだ先には本棚。その中には本がある。

外の掲示板に『節電月間。電気はきちんと消しましょう。』と書いてあったが、仕方がないし、緊急事態やから、つけていった。

電気をつけていく際に、ふと違和感を感じた。

誰かの足音が聞こえる。