彼氏（先輩）を追いかけて高校に入ったら入学式早々浮気現場を見て彼氏と別れる予定です。【HQ】

０１. ページ3

貴方side







声を出そうにも、出せない





体を動かしたくても、足が動かない






…あんなクロさん知らない。






キスもあんなんじゃない。






もっと優しいキスだった





でも目の前にいるクロさんは私の知ってるクロさんじゃない






「もぉ、もっとしてよ〜」



「ワリィ。彼女待たせてるから」






そう言ってこっちに向かってくるクロさん





このままここにいれば覗かれてたことがバレてしまう






そんなのダメだ。






隠れよう…！！！




そう思って、バレないように後ろを見ながら走っていた。








そしたらドンッと誰かにぶつかってしまった






尻もちつく！って思ったけどそんな痛みはどこにもない。






たぶん、相手が支えてくれたんだと思う








「あ、すみません。」




「イエイエ…って、A？」






ん？なんで私のように名前を？




パッと上を見ると数分前に見た顔がそこにあった







「あ、えーっと…リエーフだっけ？」




「そう！リエーフ！合ってる！偉いぞ〜！」






そう言って抱きしめたまま頭を撫でてきた





おいおいおい、お前今日が会ったの初めてだろ





よくそんな事できるね、







不覚にもキュンとしてしまった。








いかん…。クロさんがいるのに









「あ、あのリエーフもう離し…」






「A…？」

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