安室さん、息が止まりそうです

Cyclamen ... 15 ページ17

『.....っうぁ...んんんんっ』






....足、痺れてきちゃった

安室さん、もうそろそろ起きてくれないかな...



時計の針は夜の9時を指している

彼が眠ってしまったのは19時半頃で
もう1時間半ほど、膝枕をしたまま


『あ、安室さん...そろそろ起きませんか？』

「ん....」

『安室さん？起きれますか？』

「....A」

『あ、えっと、安室さん寝ぼけて...』

「A」


....なんか安室さんが、別人みたい

「.....」

まだとろっとした安室さんの瞳は
しっかりと私を捉えていた

安室さんの手が私の頬へ伸びてきて
優しく撫でられる


なんか...くすぐったい

『....っ』

頬を撫でていた指が
耳に触れた

その場の雰囲気に耐えかねて


『あ、安室さん！！』

「？！」

やはり寝ぼけていたようで
安室さんは驚いた顔をして飛び起きた


「す、すみません！寝ぼけてしまって...」

『あっ大丈夫ですよ！気にしないでください』

『ぐっすりでしたね。』

「久しぶりにすごく気持ちよく眠れましたよ、本当にありがとうございます」


そしてこんな時間まですみません と言って彼は
ちょっぴり申し訳なさそうにした


『いいんですよ。安室さんの疲れを癒すことが出来たなら私も本望です！』

人の役に立てるのは素直に嬉しいので
しっかり笑顔で返しました


「！...ありがとうございます」

『それより、安室さんそろそろ帰らなくて大丈夫ですか？』

「そうですね。もうそろそろ僕も帰らないといけないですね。遅くまですみません、Aさん。」

『いいえ！またハーブティーが飲みたい時いつでもいらしてくださいね』


はい！といい返事をして
帰る支度をした彼を玄関まで見送ろうかと


思ったけど ....


あ、足が痺れてて動けない ...


その事に気づいたのか、彼は少し申し訳なさそうにしたが


「では、また来ますね。」


ちょっぴり笑って帰っていった。




少しいじわるな顔に見えた気がした

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