◇ ページ9
「…っていう訳です」
「っていう訳ですかぁ」
昼間のミスと抱く後悔と、覚えた違和感と。
洗いざらい話せば、雅紀くんはしんみりと返事をした。
もっと騒ぐのかと思ったけれど、そういう気分ではないみたいだ。
「恋だねぇ」
「…胸焼けする」
「甘ったるいのばっちこいよ！」
少しだけ声を張って雅紀くんが笑った。隣で缶を傾けていた櫻井さんが、こっぱずかしいわ、と苦笑する。
「このこと知ってるのって俺らだけ？」
「そう、だね」
「え〜、マジで〜、何か楽しい！」
さっきのしんみりしたテンションは一時のものだったらしい。楽しそうに肩を揺らして、雅紀くんが私を見つめる。
楽しくなんか、ないんだよ。
募るのはさ、後悔ばっかりなんだから。
考えすぎて、考えすぎて。
訳分からなくなったりして。
混沌とした気持ちに酔ってしまいそう。
「お前はっんとに軽いよな」
「しょーちゃんは重いよねぇ！いちいち」
「……、」
酔っ払いの雅紀くんは、無邪気な悪魔だ。クスクスと、爽やかな笑みを浮かべて、グサリと心臓を刺激する。
櫻井さんまでも攻撃にあって、彼は黙ったまま缶を仰いだ。
そんな彼を美羽ちゃんは可笑しそうに見つめていた。分かりにくいんだか分かりやすいんだか、と小さく声がもれる。
「でも！協力するよ！何でも言ってね！」
「雅紀くーん…」
「ベスフレだもんねー」
「大好き…」
「俺もー」
「だからそれはやめとけって…」
Aちゃんの為なら、と雅紀くんは笑った。しんみりと賑やかを行ったり来たりしながら、夜は更けていく。
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かお(プロフ) - 沙瑛さん» はじめまして。ありがとうございます！んー、というか分からないように書いているみたいなところは少なからずあるので。また立ち上げの際はお越しくださいね。 (2015年12月4日 13時) (
レス) id: 677b661829 (このIDを非表示/違反報告)
沙瑛(プロフ) - はじめまして！完結おめでとうございます！全然ニノミヤの思ってることが分からない…ｗですが、今までの作品で一番泣きました！ｗ続編期待しております！！ (2015年12月4日 2時) (レス) id: 7d2f79366d (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - みうさん» ありがとーう！予定を上回った振り回し具合になった(笑)私すぐ感覚なくしちゃうから多分本当にすぐ戻ってくると思う！(笑)愛、しっかり受け取りました！(笑) (2015年12月2日 22時) (レス) id: 137dbdb07b (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - みるくるさん» お越し頂きありがとうございます！泣かないで！(笑)わーん、嬉しいです。答え合わせなのでね、赤ペンお持ちになって待っててください。笑 (2015年12月2日 22時) (レス) id: 137dbdb07b (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - 完結おめでとう！うん、続編待ってる。笑 ニノミヤを振り回せたから、満足だけど、やっぱニノミヤsideは欲しい！いつでもいいよ！待ってるぜ！･･･素敵なお話をありがとう！かおちゃんに、私からの愛を贈ります☆(返品は不可だよん) (2015年12月2日 3時) (レス) id: 575ad155ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かお
| 作成日時：2015年11月18日 20時
