◇ ページ12
吸い込まれそうなのに、どこか無機質。そして、やっぱりこの瞳は私の何もかもを見透かしていそうで。いやだ、囚われる。
そっと仰け反った私を二宮はジッと見る。
何？お前、とか言われるかな、なんて考えたけれど、二宮は何も言わなかった。
ただ、ジッと私を見て、そっと何処かで何かを考えていて。
此処にいるのに、此処にいない。
「そういやお前って潤くんと連絡取ってんの？」
「潤くん……、あ、松本王子」
「そ。王子の潤くん」
「取ってないけど？何で？」
「あー…、ならいい。うん」
ヘラリと笑った二宮。かわされたのか、何なのか。気にしても、答えは一生分からないよな、とため息を吐いた。
「ならお前付き合えよ」
「何が？」
「コンビニ」
「何でよ」
「そりゃ買いたいもんあるからに決まってんだろうが」
「やだよ、面倒くさい」
ポンと肩に手を乗せられる。大きくはないその手のひら。服越しでも、微かに温かさを感じてなんだかドキリとした。
「どーせ暇なんだろ？俺様に付き合いなさい」
「…女ったらしはその辺の女の子ひっかけてきてくださーい」
スルリとごく自然に。不自然に思われないタイミングで二宮の手を肩から外す。触れた、手と手。それだけで、別に何もないけれど。
「私、教授に用事あるんだった。また明日ね」
クルリと背を向けて、走り出す。おい、と二宮の声がした気がしたけれど、もういいや、気にしない。なんて少しだけ投げやり。
気付いてから、思い出した事と初めての事と、色々あるけれど。
ひとつ、初めての事に気付く。
二宮を見てると、凄く哲学的な事を考えている私がいる。そんな大それたものでもないか、ポエマーみたいなもの、と考え直した。
心臓の早まった動きは、走った事による息切れか、馳せた想いからか。
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かお(プロフ) - 沙瑛さん» はじめまして。ありがとうございます！んー、というか分からないように書いているみたいなところは少なからずあるので。また立ち上げの際はお越しくださいね。 (2015年12月4日 13時) (
レス) id: 677b661829 (このIDを非表示/違反報告)
沙瑛(プロフ) - はじめまして！完結おめでとうございます！全然ニノミヤの思ってることが分からない…ｗですが、今までの作品で一番泣きました！ｗ続編期待しております！！ (2015年12月4日 2時) (レス) id: 7d2f79366d (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - みうさん» ありがとーう！予定を上回った振り回し具合になった(笑)私すぐ感覚なくしちゃうから多分本当にすぐ戻ってくると思う！(笑)愛、しっかり受け取りました！(笑) (2015年12月2日 22時) (レス) id: 137dbdb07b (このIDを非表示/違反報告)
かお(プロフ) - みるくるさん» お越し頂きありがとうございます！泣かないで！(笑)わーん、嬉しいです。答え合わせなのでね、赤ペンお持ちになって待っててください。笑 (2015年12月2日 22時) (レス) id: 137dbdb07b (このIDを非表示/違反報告)
みう(プロフ) - 完結おめでとう！うん、続編待ってる。笑 ニノミヤを振り回せたから、満足だけど、やっぱニノミヤsideは欲しい！いつでもいいよ！待ってるぜ！･･･素敵なお話をありがとう！かおちゃんに、私からの愛を贈ります☆(返品は不可だよん) (2015年12月2日 3時) (レス) id: 575ad155ba (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かお
| 作成日時：2015年11月18日 20時
