31.尋問大会 ページ32
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こうして始まった尋問大会。こんな事になるんだったらあの時走らなきゃよかった。トホホ…(泣)
「んじゃ聞いてくぜィ」
「……はい」
「まず一つ目。…お前今楽しいかィ?」
「…は、え、?」
あまりに普通すぎる質問に思わず聞き返してしまう程である。
え、私の聞き間違いか?
「おい何マヌケ面してんでィ。俺は今楽しいかって聞いたんだぜィ」
「あ…え、あ、た、楽しい、デス」
やっぱり聞き間違いじゃなく少々驚きながらも返答する。
その後も特にコレと言ってぶっ飛んだ質問はなく、「元気にやってるか」とか、「友達できたか」とか、そんな感じのしかなく逆に何か裏があるのではと恐ろしくなってくる。
てか友達できたかってちょっと酷くない?
だって私今年でこの学校来て三年目だよ?なのに友達いるかどうか心配されるって私どんだけ寂しい人って思われてんの?三年間ずっとぼっちとか悲しすぎるでしょ。
「___これが最後の質問でィ。……テメェ今何してる」
「…どういう事?」
今まで全部具体的な質問だったからかただ私の頭が理解できなかったのか、いきなりの抽象的な質問に驚く。
「あの天祥院だかって奴に聞いたんでィ。テメーが『Knights』って奴らの練習に付き合ってるってな」
「………」
「アイドルになりたくてここに入ったんじゃねーのかよ。なんでンな事に貴重な時間使ってんだ」
嗚呼、そうか。やっぱり君は何も知らないんだね。今も、昔も、ずっと。
喉から何かが込み上げてくる。目頭が熱い。そんな中私がやっとの事で絞り出した言葉は、
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「…………沖田には、関係ない。…カノジョさんとお幸せに」
私の心のように、酷く冷えきっていた。
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赤城(プロフ) - コメントありがとうございますッ!!そう言っていただけるととても励みになりますし、あの、とても頑張ろうという気になります!!(語彙力)Knightsイベも走り抜けますよ!!これからも応援よろしくお願いしますm(*_ _)m (2019年9月10日 6時) (レス) id: 5b366db0ae (このIDを非表示/違反報告)
瀬永凛月(プロフ) - コメント失礼します!いつも楽しく読ませていただいてます!更新頑張って下さい!Knightsイベントも頑張って下さい! (2019年9月9日 23時) (レス) id: 37964d43ad (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:赤城 | 作成日時:2019年6月17日 18時