タイトル未定【今日から俺は！！】

・十二話 ページ14

ある日のこと、私は寝不足でダウンしていた。
これを提出しなければ単位を落とすと言われた課題をこなしていたら朝になっていたのだ。
私は寝不足に弱い。胃痛吐き気食欲不振頭痛目眩etc…とにかく朝から学校なんて行けたもんじゃない。
しかし欠席はまずい。いや万が一のことを考えて学校には欠席と連絡してあるが、もらえる出席点はもらっておきたいところだ。
家には私一人、しかも運良く昼前に起きられた。まだ授業はある。
体調は万全とは言い難いがとりあえず欠席を遅刻へ変えるために学校へ行こう。

『あぁ〜のどかな午後だなぁ…職員室でまた重役出勤とか言われんのかな…』

こういったことは今回が初めてじゃない。
なんなら遅刻同様常習犯だし、授業に出席してても爆睡してそのままなかなか起きない私が眠気に弱いことは同学年や先生方の間でも有名な話だ。

『商店街の人たちに見られんのやだしちょっとまわり道して行くか』

人気が少なくてあまり治安がよろしくない道だがこんな時間帯なら危なくないだろう。
と思ってその道に進んだのだが…いる。この先の建物に明らかにヤのつく先客がいる。しかも今いいところっぽい。
大人も暇なんだなと思いつつ中を覗いてみると、ロッカーの前でそこまで怖くないお兄さん方がうちの学校の長ランを着た見たことない髪型の男子をボコボコにしている。
数でやられてるだけで個々はそうでもないはずだ、あれなら智司の方が怖い。

それにしても多数対一はよろしくない。
私は弱いからそういう卑怯な手を使うのが大好きだが本当に強い者は正々堂々タイマンで決着付けるのが筋ってモンだ。
どれ少し加勢してやろう、今なら深夜テンションで行ける気がする。

実は私は男にも少しだけ対抗できる得物がある。長物だ。
腕も脚も短ければ動きもトロいからステゴロは苦手だが火力だけはあるので長物でリーチを補うという戦法だ。
それに少しだけ剣道をかじったことがあるので扱いは心得ている。


次に続きます

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