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学校に向かっていた足を止める。
このまま学校に向かう意味はあるのだろうか。
道の途中にある公園のブランコに腰を下ろす。
『どうして僕をおいていったの････』
わずかばかりのお母さんと一緒にいた記憶が過ぎる。
ふと、お母さんがある時言っていた言葉を思い出した。
“｢A。あなたにはいつか必ず、あなたを幸せにしてくれる人が現れるはず。そしてその人が現れた時は、あなたがその人のことを幸せにしてあげて｣"
『･･･そんな人いないよ』
制服のズボンに数滴のシミができる。
もう一度お母さんの笑顔が見たい。
お母さんに、あいたい････。
｢君、どうかしたの？｣
『ッ！』
いきなり声をかけられて驚く。
｢格好からして学生だよね。中学生？｣
きっとこの時間に制服を着た子供が一人でいるから不審に思ったのだろう。
"ザッ"
僕が俯いたまま何も応えないから諦めたのか、目の前にあった足が僕から離れていく。そうだ、僕のことは放っておいてどこかに行ってくれ。
"キー、キー"
『････』
でもそんな僕の思いも虚しく、声の主はなぜか隣のブランコに座った。
｢学校でなんかあったの｣
若めの男の人の声。
｢別に無理に学校に行けなんて言わないよ。行きたくないなら行かなくていいと思う｣
どうしてこの人は勝手に話を進めていくのか。
｢俺も昔色々あって学校に行きたくない時期があってさ、よくサボって親に怒られてたよ｣
親････
｢でも事情話したら理解してくれてさ･･･｣
勝手に自分語りを始めないでよ。僕には関係の無いことなのに。
｢だから君もさ、一度親御さんに話してみなよ｣
『･･･ッ』
｢親に言いづらいなら別の人でもいいし･･･｣
『いないよそんな人』
｢･･･え？｣
『いないよ話せる人なんて。お父さんはいないしお母さんは僕を残して死んだ！』
｢ッ！ちょ･･･｣
『家に帰ったって学校に行ったってあの人たちも先生もみんなも僕を見てくれる人なんて一人もいない！』
言い出したら止まらなくなった。この人に言ったところでどうにもならないのに。
いや、どうにもならないなら言ったっていいか。言うだけなら自由でしょ･･･？
『僕なんて存在してないのと同じなんだよ。なんだよ幸せって･･･この世界で幸せになんてなれっこない！･･･もういっそのこと消えた･･･ッ！』
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ryo(プロフ) - もんさん» コメントありがとうございます。了解しました、今後は控えます🙇♀️ (2023年1月14日 16時) (
レス) id: 3246cdea87 (このIDを非表示/違反報告)
もん(プロフ) - お気持ち表明あまりいらないかも… (2023年1月13日 15時) (レス) @page1 id: 1a788f23e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ryo | 作成日時：2022年7月3日 20時
