自己紹介 ページ6
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｢はーい、みんな席について〜｣
教室に響く声。気が付けばいつの間にか教室は生徒でいっぱいになっていてガヤガヤと騒がしかった。わぁ、こんなに人が増えてるのに気が付かなかった僕ってホント････。
｢みんな、入学おめでとうございます。初めまして、僕はこのクラスを担当するイ･テヨンです。よろしくね｣
どうやらこの人が僕らの担任らしい。先生の髪は随分と明るい派手な色。この学校の校則、見た目に関しては先生も例外ではないようだ。それにしてもかっこいい人だな････。
『先生かっこいいね』
JS｢えっ････う、うん｣
僕が考えていたことが隣からも聞こえて驚く。いや、驚いたのはそっちではなくてAの発言か。もしかしてAは先生みたいな人がタイプだったり････。
JS｢あぁぁ････｣
TY｢そこ、どうかした？｣
CL｢なんでもないでーす｣
『チソンアどうしたの？』
CL｢放っておきな(笑)｣
周りが何か言っているが僕はそれどころではない。僕と先生では見た目も色々違い過ぎる。
TY｢今日は初日だから、お互いの顔を覚えられるように自己紹介してもらおうかな｣
JS｢ッ！｣
僕が絶望していれば聞こえてきたテヨン先生の"自己紹介"という言葉。今僕は第三関門を言い渡されたんだ。さらに絶望の淵に立たされた。今だけ先生が悪魔に見える。
あぁ神様、クラスや席順が上手いこといった代償なのですか････。
TY｢じゃあ次の子〜｣
無情にもどんどん進められていく自己紹介。正直、申し訳ないけど今までの人たちの自己紹介を聞いていなかった。それだけ僕は焦っているのだが、遂にはAの番になった。
『チョン･Aです。たくさんいい思い出を作りたいです。よろしくお願いします』
自己紹介が終わったAに拍手をする。その後も僕の列の前にいる生徒が自己紹介を済ませチョンロの番がくる。
CL｢ジョン･チョンロ。よろしく｣
JS「あっ････」
簡単に紹介を済ませるチョンロに焦る。まだ心の準備ができてないのに！
TY「それじゃあ最後」
JS「･･･はい」
ゆっくりと席を立つ。みんなの顔を見ていないのに突き刺さるような視線を感じる。
JS「あ･･･えっと････」
『ﾁｿﾝｱ、ﾌｧｲﾃｨﾝ！』
隣から聞こえてくる小さな声援。
JS「ッ･･･パク･チソンです。よろしく･･･」
それを聞いた僕は、なんとか自己紹介を終わらせた。
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作者名：ryo | 作成日時：2022年5月28日 12時
