君とみた夢 (ページ32)

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side: A

ミンソさんにお願いをしてから男の子の担当医の人に話をしてくれたらしく、あとは本人の承諾を待つだけになっていた。

そして今日、男の子がやってくる日。

ﾐﾝｿ｢それじゃあそろそろ時間だから、先生のところに行ってくるわね｣

『うん...許してくれるといいな』

ﾐﾝｿ「....きっと大丈夫よ」

｢ちょっと待っててね｣とミンソさんは私の頭を優しく撫でてから部屋を出ていった。

扉の死角になるように置かれたベッド。今日からここに男の子が来る...かもしれない。緊張している部分もあれば期待している部分もあり、なんだか落ち着かない。
上手く話せるだろうか、もし相部屋を許してくれても一緒なのが私だと分かって断られたりしないだろうか、友達に...なれるだろうか。様々な心配が頭の中を巡る。
たった3日間かもしれないけれど、十数年同じ所で変わらない日々を過ごしてきた私にとっては特別な3日間になるはずだ。

"コンコン"

しばらくしてから聞こえてきたノック音。扉を開けてミンソさんが入ってくる。

ﾐﾝｿ｢Aちゃん、いらっしゃったわよ。どうぞ、入って｣

ミンソさんに促され入ってきたのは、夢の中でみてきたジェミン君本人だった。

『初めまして、イ･Aです』

彼と目が合い、少し早くなる鼓動がバレないように平静を装ってなんとか挨拶をした。

｢ジェミナ｣

JM｢...あ、ナ･ジェミンです｣

｢すみません、緊張してるみたいで｣

『いえ、お会いできて嬉しいです』

付き添いの人に促され挨拶をしてくれたジェミン君に頭を下げると、彼も続けて下げてくれる。

ﾐﾝｿ｢私は朝昼晩、Aちゃんの検診でここに来てるの。ジェミン君の担当にもなるから、何かあればナースコールで呼んでね。｣

JM｢はい、ありがとうございます｣

｢よろしくお願いします｣

ﾐﾝｿ｢はい。それじゃあAちゃん、またお昼の検診でね｣

『うん、ありがとねミンソさん』

ﾐﾝｿ｢いいのよ｣

彼らに軽く声をかけたあと、ミンソさんは部屋を出ていく。

｢それじゃあ、Aさんすみません、ジェミニはちょっと変わってるけど、めちゃくちゃ良いやつなんで仲良くしてやってください｣

JM｢マネヒョン....｣

『ふふっ、分かりました』

ジェミン君にマネヒョンと呼ばれた人も部屋を出ていき、部屋には私とジェミン君だけになる。

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