君とみた夢 (ページ26)

今日:4 hit、昨日:12 hit、合計:22,760 hit

・ページ26

side: A

〜数日前〜

最近夢でみんなが歌って踊る場面をみなくなった。つまりはジェミン君がみんなと踊る機会が減ったということなのだけれど、今はお休みの期間なのだろうか。

それと時々、他の子たちがジェミン君を気遣う場面をみる。｢今日の調子はどう？｣とか座ることを促したり。もしかするとジェミン君は体調を崩してしまったのだろうか。

ﾐﾝｿ｢おはようAちゃん。体調はどう？｣

『おはようミンソさん。全然問題ないよ』

ﾐﾝｿ｢それは良かった｣

私が色々と考えていると、ミンソさんがいつも通り朝の定期検診に来る。

『なんだか廊下が騒がしいね』

ﾐﾝｿ｢あぁ、隣の部屋に急患の方が来られてね。今朝からみんなバタバタしてるの｣

『そうなんだ....』

ﾐﾝｿ｢本当は別の方が入る予定だったんだけどね｣

『え、そうなの？』

ﾐﾝｿ｢詳しくは話せないんだけど、Aちゃんと同い年くらいの男の子だって｣

『私と同じくらいの...』

ﾐﾝｿ｢私がその子の担当になる予定だったんだけど、3日間の観察入院だったから急患の方が優先されたの｣

ミンソさんの話を聞いて、私はなんだかその子のことが気になった。

『その子はどうなるの？』

ﾐﾝｿ｢そうね....ウチはもういっぱいだから、他の病院に行くことになるんじゃないかしら｣

『それなら....私の部屋、使ってよ』

ﾐﾝｿ｢え....？｣

気づいたらそう口にしていた。

『スペースならたくさんあるし、その子の入院は3日間だけなんでしょ？ほら、最近私の体調も安定してるし特に問題はないと思うの』

ﾐﾝｿ｢いや、でも....｣

『ミンソさん。私小さい時からここにいて、友達なんていないでしょ？だから、たった3日間だけかもしれないけど、同い年の子とお話してみたいの。友達になりたいの。....お願いミンソさん』

ミンソ｢Aちゃん....｣

自分でもどうしてここまで言うのか分からない。でもどうしてもその子のことを放っておけなかった。

ﾐﾝｿ｢.....Aちゃん、最近のアイドルとか詳しい？｣

『え？』

ミンソさんはしばらく考えた後、私にそう問うてきた。

『全然？』

ﾐﾝｿ｢そう....｣

一瞬、彼のことが頭に思い浮かんだ。彼はアイドルという部類の人で合っているのだろうか。だとすればまさか....。

ﾐﾝｿ｢分かった、先生に相談してみるわね｣

こうして私の病室に男の子が来る可能性ができた。

.