君とみた夢 (ページ22)

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その女の子は、夢に出てきたあの子にそっくりだった。

マネ｢ヤー、ケンチャナ？｣

後ろからマネヒョンが心配して声をかけてくるが、今の俺はそれに応えるよりも、目の前にある衝撃が強くそれどころではなかった。

｢あ！やっと見つけた！｣

すると女の子のが走ってきた方から看護師さんがやってくる。それを確認すると女の子は自力で立ち上がった。どうやら大丈夫そうなので俺も立ち上がる。

看護師｢また勝手に抜け出して....｣

少女｢勝手にじゃないよ、私ちゃんと言ったもん！｣

看護師｢伝わってなければそれは言ったことになりません！ほらジユちゃん、お部屋戻って｣

JM｢ッ！｣

看護師さんが呼んだ名前に再び衝撃を受ける。そうだ、夢に出てきた女の子も名前がジユだった。名前、容姿、そして抜け出したというこの子の行動。人違いなんかじゃない。

だとすると、この病院には.....

ジユ｢チェウンさんお願い、Aオンニのところに行きたいの！｣

.....今まさに頭に思い浮かんでいた彼女の名前が出てくる。確定してしまった。

彼女が、この病院にいる──。

看護師｢すみません、何かご迷惑おかけしませんでしたか？｣

JM｢....ッ、いえ｣

突然看護師さんに声をかけられ慌てて返事をする。

看護師｢....！｣

その時、俺を見た看護師さんが目を見開いた気がして、帽子を深くかぶり直す。....この人は俺のことを知っているのだろうか。一応俺もアイドルとしてデビューした身なので、身バレには気をつけていたつもりだが油断した....。この病院内でも、俺が通院していることを知っているのはごく一部だ。これじゃあ先生が色々と手を回してくれた意味がないじゃないか。....どうか思い過ごしであって欲しい。

マネ｢僕たちは大丈夫ですので、失礼します。ほら、行くぞ｣

看護師｢あ....｣

俺の様子に気づいたのかマネヒョンが応えると、俺の手を引いてその場を足速に去る。

車に乗るとマネヒョンが一息つく。

JM｢....バレたかな｣

マネ｢どうだろうな。そうじゃないことを願うよ....｣

JM｢...ごめん｣

マネ｢いや、まぁこのことは俺に任せろ。....そうだ、これからのことはお前からメンバーに話しといてくれるか？｣

JM｢分かった｣

マネヒョンに言われ、そういえばと思い出す。

この事をジェノに話さなくては。

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