世間体 ページ41
その日も昨日と同じように憂鬱で暗い朝だった。
重い心と体を奮い立たせると仕事へ出かける準備をして家を出る。
通勤ラッシュの電車に乗るのが
他の人と顔を合わせるのが怖くて怖くてたまなかった。
私は、駅に向かう途中で電車に乗るのが怖くなって立ち止まりタクシーを呼ぶ。
電車代に比べたら何倍もするかもしれない。
だけど、今のわたしにはとてもじゃないが、電車に乗るメンタルの強さがない。
会社に着くとあの視線が待っている。
そう思うと会社に着かないでくれと願ってしまう。
けれども、そんな願いとは裏腹に
通勤ラッシュの渋滞に巻き込まれることなく
スムーズに進んでいく車。
人生ってそんなものだ。
急いでいるデートの待ち合わせにタクシー使うと
なかなか着かないクセに
こういう時はなんなく着いてしまう。
・
会社に着くとすぐに部長に呼ばれた。
部長は、ちょっと話しがあると言って会議室に後で来るようにとだけ言うとそそくさと去っていく。
その背中からは、出来る限り関わりたくないという気持ちが伝わって来るようだった。
あの日からわたしの生活は狂った。
今までどんなに自由で恵まれていたのか
今更になって失ったものの大きさを痛感する。
・
会議室に入ると何故か専務までがいた。
｢まあ座りなさい。｣
専務は向かいの席を指す。
わたしは、礼をすると座った。
座るとすぐに部長は、ひとつ咳払いをすると
｢単刀直入に言う。申し訳ないが会社を辞めて貰えないだろうか。｣
と言った。
ーｴｯ…!?
びっくりしすぎて一瞬言葉が出なかった。
｢あの…会社辞める…クビってことですか？｣
わたしの質問に、部長は申し訳なさそうに頷いた。
｢どうして…どうしてでしょうか？｣
何か失敗をしでかしたかな…??
この前のプレゼン…やっちゃったっけ…??
頭の中がグルグルと回る。
けれども…答えは思いもよらないものだった。
｢取引先からも言われるんだよ。二股で有名になった人を雇ってるのかって。｣
専務の言葉に頭の中が白くなった。
・
あのデタラメな週刊誌の記事でわたしは自由と仕事を失った。
そして、さらに地獄の深みに引きずり込まれることになるなんて思ってもなかった。
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ヨンウン ケイナ(プロフ) - 東方神起の５人がとても楽しそうにしている様子がよく伝わってきますね。 欧米人と英会話が出きるユチョン、主人公のことを思い続けるジェジュンがとてもすてきだと思いました。 今度私の作品も読んでみてください。 (2020年5月27日 23時) (携帯から) (
レス) id: c15f7ff4e1 (このIDを非表示/違反報告)
愛(プロフ) - ヨンウン ケイナさん» ヨンウン ケイナさん、優しいコメントをありがとうございます！東方神起の5人がいまでも仲良くしてくれていることを願っています…。これからも優しくて素敵なジェジュンを描いていけるように頑張ります。これからもよろしくお願い致します。 (2020年5月22日 12時) (レス) id: 9e86013784 (このIDを非表示/違反報告)
ヨンウン ケイナ(プロフ) - 東方神起のメンバー５人が現実でも頻繁に会って仲良くしていたらうれしいですね。 ストーリーを読んでいて主人公が一般の人だと知りながらも主人公を思いやるジェジュンはとても優しくてすてきな人だと思いました。 これからも作品作成頑張ってください。 (2020年5月22日 12時) (携帯から) (レス) id: c15f7ff4e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：愛 | 作成日時：2020年5月19日 21時
