２７.彼が来た!!! ページ31
USJ全体に地割れを呼び起こすような、大きく響いた爆発音。
「わわっ、なんだ、なんだ？」
好奇心旺盛な葉隠が己の小さい体を跳ねさせ、遠くを見つめます。なんで、分かったって？うむ、なんとなくだ。
「今の爆発は、きっと中央部で起こったものだろう。オールマイト、いや皆が危ない。早く行くぞ。」
焦りの含まれているけれども、且つそれを覆い隠すほどの冷静さを保った声で、轟くんが二人に忠告しました。
「う、うん…...」
･･･ー嫌な予感がする。
こういう時の人間の直感はよく当たるものです。
この予感がハズレでありますように、と祈るしか、バットエンドを回避する方法がありません。
そろそろ中心部に近づいて来て、敵の輪郭が僅かに確認できるくらいの距離となった頃、
「...オールマイトォッ!!!」
またもや、大きな爆発音と共に聞こえてきたのは愛する家族の悲痛な叫び。
そして、敵の懐へと飛び込む緑谷の背中が一瞬だけ垣間見えました。
やはり、Aの悪い予感は的中していました。
直ぐ傍には突き上げられた敵の掌。
終わりだ。誰もがそう直感した時、
･･･ー私はこのまま何もしないで、大切な人を失くしてしまうのか。
そんなの、絶対ー･･･
『いやだッ!!!』
Aは数十メートルはある、遠い距離から死にものぐるいで走って走って。
パニック状態に陥った頭の中で、ゲームとかでよくありそうな『バリア』を思い描きます。
Aの個性は本来、紙面上や線の集合体を具体化させるモノであって、想像したモノを現実に創り出す訳ではありません。
･･･ーけどッ、できないっていう保証はないッ!!
君に触れるまであと数センチ。
「...いずくくんッ、避けてッ!!」
黒い霧が目の前に覆いかぶさって、硬い感触とともに視界が一気にクリアになりました。
眩い光の集合が晴れた先には薄い緑色に光る強固な壁が。
そして大好きな君の傷だらけの顔が。
「...いず...くん...よかっ...」
大切な人を救えた安心感と体に襲う疲労感が、Aの感覚を蝕んでいきます。
･･･ーやっぱり私、死んじゃうのかな。
でも、
今度はちゃんと助けられたよ。母さん。
「...どっけッ!!邪魔だッ!!!デクッ!!!」
最後に聞いた騒がしいテノールの声はAの耳へと反響して、
そのまま、意識を途絶えさせました。
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純 - 視力検査の時の気持ちがめちゃわかる………次の人居るのに分かりませんとしか言えないやつぅ………(大きいやつは見える)共感できるわぁ… 更新、頑張ってください！ (2018年11月27日 18時) (
レス) id: 8c64a29224 (このIDを非表示/違反報告)
バイオレットムーン - 日向翔陽…。 (2018年1月20日 19時) (レス) id: 655aa0a522 (このIDを非表示/違反報告)
ももか - 面白いです！ナレーションに笑ったww更新頑張ってください！ (2017年5月16日 14時) (レス) id: 7312e066ce (このIDを非表示/違反報告)
鑑にいな(プロフ) - 緑谷くん可愛い。愛を感じるな！ (2017年5月14日 18時) (レス) id: 9bea628e80 (このIDを非表示/違反報告)
すばる(プロフ) - 面白いです！丸メガネいいですよね笑 私メガネ大好きなんです！！人を怒らせる才能で笑いましたw これからも頑張ってください！！ (2017年5月13日 16時) (レス) id: d8ed81e829 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：正義のヒーロー赤マフラーZ | 作成日時：2017年5月8日 19時
