クズ ページ48
旺太郎「Aさんは退院したけど長谷部は別の病院に移さなくてもよかったのかなぁ」
尊氏「他の病院?」
旺太郎「だってまたお兄さんに命を狙われたらいけないでしょ」
そう言いながら俺はベッドから立ち上がる。
尊氏「何の冗談だ」
旺太郎「冗談なんかじゃねぇよ!長谷部を殺して、罪をまた僕の父親に着せるつもりだったんでしょ?・・・12年前と同じように」
俺がだんだんと尊氏との距離を詰めていくと尊氏も俺に一歩歩み寄った。
尊氏「何のことかな」
旺太郎「長谷部に聞いてみます?アイツもテープの中身を見てるから」
尊氏「テープって?」
どこまでもこいつは認めないつもりだ。
俺は呆れて尊氏から離れた。
旺太郎「とぼけるのも分かりますよ。警察に話したところで証拠のテープがなきゃ、動いてくれませんからね。けど、美尊さんとAさんなら信じてくれるかもな。特に長谷部の言うことならね」
俺の言葉に尊氏は少し反応した。
旺太郎「どうします?お兄さんが並樹家から出て行くなら、長谷部には黙っておくように僕が説得しますけど」
尊氏「そこまでして、金が欲しいのか?」
旺太郎「こっちは払わなくてもいい親父の賠償金を払わされて来たんだよ!・・・まぁもう時期、その何十倍もの金を手に入れることができますけど」
俺は指輪を見せながらそう言った。
尊氏「・・・僕は、・・・Aさえいればいい」
旺太郎「残念でしたねぇ」
俺の言葉に病室から出て行こうとする尊氏が立ち止まった。
旺太郎「お兄さんにもっと財力があればよかったのに。そうすれば、Aさんを自分のものにできて、こんなことにはならなかったのかもしれませんね」
尊氏は振り返って俺を睨んだ。
ゆっくりと俺に近付いて来る。
尊氏「・・・クズだな、君は」
旺太郎「お兄さんもなかなかなもんですよ」
いつかのように俺達は睨み合った。
尊氏Side
尊氏「なぁ、布袋。・・・僕は間違ってるのか?・・・何を間違えた?・・・どこで間違えた?
・・・父さんが死んで、涙も出なかった時か。・・・10歳の僕が、事故の真相を言い出せなかった時か」
布袋の面会に来て僕は一人で抱え切れず自分の気持ちを明かした。
話してる間に涙が零れて来るがそんなのも気にならない。
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御羅津魅羽喜(プロフ) - 設定できてなかったんですね!教えて下さりありがとうございます! (2018年3月13日 14時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
玄ちゃん(プロフ) - 続編にいっているのであれば、続くではなく、続編にいっていることを書いてくださらないと分かりませんよ??? (2018年3月13日 14時) (レス) id: f00d27de65 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - 上手く話がまとまるよう頑張ります!コメントありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2018年3月1日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
SAYA - すごくおもしろいです!応援してます!頑張ってください! (2018年2月28日 23時) (レス) id: ac3c02d033 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - コメントありがとうございました!これからもドラマに沿いながら尊氏とのシーンも増やしていくのでよろしくお願いします! (2018年2月14日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御羅津魅羽喜 | 作成日時:2018年2月13日 13時