キスの秘密 ページ12
宰子「その方が、落ち着いて説明できると思います」
「・・・分かりました」
宰子さんの提案でお宅に上がらせてもらうこととなった。
向かうまでの間、私達は一言も話さなかった。
宰子「・・・どうぞ」
「お邪魔します」
アパートの一部屋。
宰子さんの部屋は思ってたより乙女チックだった。
「わぁー!凄い!可愛いー!」
真っ白な布団に天蓋カーテンがあって、一度は夢見るお姫様のようなベッドがあった。
「女の子の憧れだよねー」
テンションの上がる私を宰子さんは微笑んで見ていた。
「あっ・・・ごめんなさい」
宰子「いえ、お好きなだけ・・・」
「話をしに来たのに私だけ楽しんでいられませんよ」
宰子「聞きたいことって、キスのこと・・・ですよね」
まさにその通り、と私は頷いた。
「私、考えたんですけど・・・宰子さん、あの時戻ろうって言ってたじゃないですか。あの場で戻りたいと願うのは時間じゃないかなって思って。だから、その・・・」
宰子「・・・あなたになら、話せると思う」
「え?」
宰子「信用できるって直感的に感じる。だから、話す。私のキスには時間を巻き戻す不思議な力があるの」
自分で考えてたけど、改めて人から言われるとやっぱりどこか違和感がある。
現実離れし過ぎてるからね。
宰子「キスをすると、7日前に時間が戻る」
「・・・7日前」
宰子「私はあの人と、何回も時間を遡った」
「えっじゃあ、エイトさんが言ってた長谷部さんが死ぬっていうのは、実際にエイトさんが助けなければ起きてた未来なの?」
宰子「そう。でもその代わりに彼が死んでしまった。・・・まだ、間に合う」
「・・・間に合う?」
宰子「5日後、14日までに私が誰かとキスをすれば彼を助けられる」
本当にそうなら、未来を変えられるってことだよね。
エイトさんが死なずに済む。
美尊ちゃんを守れるのは、きっともう尊氏じゃない。
エイトさんだ。
宰子「5日後は並樹グループの会社で、仕事がある。あなたも来て」
「私も!?」
宰子「Aさん。あなたのことは聞いてる。尊氏さんといるべきなのはAさんだよ」
「え・・・」
宰子「エイトは美尊さんと幸せになって欲しい。・・・Aさんには、尊氏さんと幸せになって欲しい」
「・・・宰子さんは、どうするの?」
宰子「私は、周りが幸せになってくれればそれでいい」
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御羅津魅羽喜(プロフ) - 設定できてなかったんですね!教えて下さりありがとうございます! (2018年3月13日 14時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
玄ちゃん(プロフ) - 続編にいっているのであれば、続くではなく、続編にいっていることを書いてくださらないと分かりませんよ??? (2018年3月13日 14時) (レス) id: f00d27de65 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - 上手く話がまとまるよう頑張ります!コメントありがとうございました!これからもよろしくお願いします! (2018年3月1日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
SAYA - すごくおもしろいです!応援してます!頑張ってください! (2018年2月28日 23時) (レス) id: ac3c02d033 (このIDを非表示/違反報告)
御羅津魅羽喜(プロフ) - コメントありがとうございました!これからもドラマに沿いながら尊氏とのシーンも増やしていくのでよろしくお願いします! (2018年2月14日 7時) (レス) id: 612b752767 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:御羅津魅羽喜 | 作成日時:2018年2月13日 13時